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Y–SAPIX 第3回全国論文コンテストで最優秀賞を受賞しました!

「Y–SAPIX 第3回全国論文コンテスト」で高等部2年の白石暁子さんが最優秀賞を受賞しました。コンテストの課題は、課題図書「ポピュリズムとは何か―民主主義の敵か、改革の希望か―」(水島治郎 中公新書 2016年)を読み、現代社会はポピュリズムとどのように向き合っていくべきかを1200字~1600字で論じるというものでした。

表彰式では賞状授与のほかに、審査員の方からの講評や、課題図書の著者、水島治郎氏と受賞者との公開討論会がありました。

以下は講評の抜粋です。

 

今回の選考は非常に難航しました。その中で史上初めて最優秀賞が選出されました。最優秀賞の白石さんの作品は「悪口」の発生するメカニズムからその心理状況に言及し、民意の動き、ポピュリストのとる政策へと話を進めていて具体的事象から一般的な事象までを網羅し、かつ自らの主張をしっかりと帰着させています。大きな破綻もなく、読み手に主張を届けることができているすばらしい作品でした。(久保明香 Y–SAPIX講師)

 

レベルの高い闘いになりました。明らかに前年度より達意の作品が揃っており、特に上位は甲乙つけがたいという出来ばえでした。その中でも、最優秀賞に選ばれた白石さんの作品は、今回の論文コンテストの課題である「本書の考察を参考にして、現代社会はポピュリズムとどのように向き合っていくべきか」という問いに対して的確に答えることができていたと思います。

白石さんの文章は、ポピュリズムの基盤の一つとして「他人の悪口を言いあうときの一体感」という心理面に着目しているのが秀逸です。これにより、我々が共通して持つ感情がポピュリズムの動因であり、我々と無縁でないということが伝わります。この指摘は他に見られませんでした。(清水佳暁 Y–SAPIX講師)

 

コンテストに参加したことで、ポピュリズムについて知識を深めるだけではなく、テーマに対し分析する力、自分の考えを相手に的確に伝える論理的な表現力を磨くことができました。

(国語科 佐藤希世子)