学園ブログ

来たとよ、九州④

九州学習体験旅行4日目です。

午前は大江天主堂、崎津天主堂に向かいました。この二つは数年後に世界遺産に登録されるかもしれない場所です。大江天主堂は別名、山の天主堂と呼ばれています。ロマネスク様式で、キリスト教解禁後、天草で最初に造られた教会です。崎津天主堂は別名、海の天主堂と呼ばれています。尖塔の上に十字架を掲げた重厚なゴシック様式で、その堂内は国内でも数少ない畳敷きになっています。

午後は水俣地区の環境について学びました。お昼のわっぱ飯を食べてから水俣病資料館、相思社・歴史考証館や、水俣病の原因物質であるメチル水銀を海に流されるときの通り道となった百間排水口など、実際に足を運んで見学してきました。また、水俣病患者である生駒秀夫さんと、水俣病に長く携わった医師である緒方俊一郎先生の講演会がありました。戦後の国民の生活における便利さ、豊かさ、快適さには欠かせなかった産業の推進と、水俣地区の人々の健康、どちらを優先するべきか。当時、水俣病患者がうけた偏見や差別の苦しみ、それに寄りそう医者の取り組みなど直に感じてきました。人間の欲望の犠牲者をたくさんだしてしまった水俣病事件の真実と意味を考えることが、これからの社会で良い人間と環境の共生を生み出すことに近づくのではないかと思います。

明日は鹿児島に向かい、日韓関係について学びます。

(旅行委員)