卒業生メッセージ私は、中2の酒田ファームステイと中3のオーストラリアホームステイを契機に進路を決定しました。まず、前者を通して、それまで全く興味がなかった「食」に関心を持ち始めました。例えば、現地家庭での郷土料理の試食や、しそ巻き作りを通して、食べ物が人々にもたらす喜びの大きさに気づきました。次に、後者では、ホストファミリーやバディーの友人達に日本の食事について紹介する機会がありました。そこで、日本食文化が想像以上に親しまれており、海外に与えている影響が大きいことを知りました。これら2つの経験を通し、日本食文化を国外へ広める活動に貢献していきたいと思い、ローカルとグローバルの双方の視点で学びを深められる、国際教養大学を志望しました。また、視野を広げ、ベジタリアンにも関心を持ったので、学校の図書館を活用して探究活動も行いました。大学の授業や長期留学では、和食とベジタリアンの共通項を活かした外国人旅行者向けの観光やスローフードについて学んでみたいと考えています。そして将来は、国内産の青果物を活かした商品の企画に携わり、国外へ日本食文化の魅力を発信していきたいです。堀越 美羽|2021年卒|国際教養大学 国際教養学部1年日本食文化を国外へ広める活動に貢献したい私が進路について本気で考えたのは、中3の夏にオーストラリアホームステイを経験したことがきっかけでした。現地の高校生たちが、いろいろなことに精一杯挑戦していく姿を見て、とても刺激を受けました。そして帰国後、私が本当にやりたいことはどんなことなんだろうと考え、中等部での人体の勉強が楽しかった経験から、医学に興味を持ちました。その後、個人で参加した医師体験で地域医療に従事する医師の話を聞き、私も地域の為に行動できる医師になりたいという明確な目標ができました。高知大学を志望したのも、大学生のうちから地域医療について学べるからです。先生方には補習でとてもお世話になりました。また、分からないところは、早朝や放課後などにも教えて頂きました。特に苦手な教科は試験の直前まで添削をしていただき、予備校に通わずに合格できたのは先生方のおかげだと思います。今私は、大学で医療について思い切り学べることにワクワクしています。将来は地域のために働く家庭医になりたいと思っています。山本 美愛|2021年卒|高知大学 医学部医学科1年オーストラリアホームステイが、進路について考えるきっかけになりました近年の流動的な時代を生き抜くために、私たちは柔軟な判断力を求められます。その礎には、自律した心、多様な人とのコミュニケーション力、情報処理能力が必要です。その中でも特に自律心とコミュニケーション力を、私は中高時代に学んだように思います。例えば、部活動がその一つです。共通のスポーツ、あるいは共通の目標を持つものの、普段なかなか話さない仲間と共に活動することで、「共存社会」を生きるためのコミュニケーション力の礎を築きました。また、学業と部活動、そして学園行事をバランス良く充実させるために、学園の「捨我精進」という教えは自律心を鍛える柱となりました。そうして今、私は固定観念に囚われない自分らしい生き方を体現するために必要なことを、状況に応じて取捨選択することができています。また、ライフステージや価値観に変化が生まれる年齢になっても、今なお連絡を取り続ける学園時代の友人と出会えたことを誇りに思います。在校生の皆さん、そしてこれから田園調布学園の一員となる皆さん、6年間の学園生活で色々なことに挑戦し、失敗と小さな成功を行ったり来たりしながら自分自身と向き合い、自分にとってベストな選択ができる人となってください。学園生活を謳歌した皆さんと、社会のどこかで出会えることを楽しみにしています。川端 純世|2008年卒|Coum株式会社 コンサルタント(企画・IT)上智大学大学院 理工学研究科情報学 卒業共存社会で自分らしく生きるために22
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