田園調布学園中高2022
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休校中の対応2020年4月~5月の臨時休校中は、「できることをやる」から「生徒の取り組みを評価する」段階へと発展させながら、オンライン授業(課題配信授業・動画配信授業・ライブ授業など)を行いました。中等部2年生以上の生徒はChromebookを持っているため、授業開始予定日に遅れることなく授業をスタートすることができました。中等部1年生は、各ご家庭の協力により学校と繋がることができ、田園調布学園中等部の生徒としての生活を始めることができました(2021年度からは、中等部1年生にも入学時からChromebookを導入しました)。6月からは、分散登校(対面授業・オンライン授業の併用)を開始し、全教室にWEBカメラを配備できたことで、クラスを対面で授業に参加するグループと家庭から参加する(オンライン)グループに分けて、授業進度をほぼ例年と変えることなく、教育の質を確保しました。2020年度の経験により、ミーティングツールの使用法や、動画の撮影・編集・配信の技術が向上し、全教員がオンライン授業に対応できるようになりました。ただ、オンライン授業を通じて、オンラインでもできること、対面でなければできないことについて改めて考えさせられることとなりました。登校して学ぶことの意義が問われているのだと感じています。高度情報社会を生き抜くスキルを体得本校では、生徒個人がChromebookを一人一台所持しており、2021年度から高等部では個人の持ち込み端末の自由化(BYOD:Bring Your Own Device)を行っています。各教科、ICT端末を日頃の調べものや小テスト、課題研究の発表スライドやレポート作成で利用する他、Chromebookや各端末にインストールされているアプリケーションを用いることで、音楽を創作したり、ポスターを制作したりする等、学習の理解を深め自己表現を行うためのツールとして効果的に活用しています。生徒会ではGoogleドキュメントの共同編集機能を用いて会議議事録をとったり、これまで校内で設置していた意見箱を電子化したりする等、学園生活をよりよくするツールとして利用しています。また、部活動では日頃のスケジュール管理や、各自が練習の振り返りを行うためにダンスの動きを撮影して部活動内で動画を共有する等、ICTを授業のみならずホームルームや委員会・部活動などあらゆる場面で活用し、生徒の主体的な活動を促しています。情報の授業では、実生活・実社会に活かせるスキル・技術を身に着けられるよう、実習の機会を多く設けています。実習は、単元ごとに関連した内容を取り扱っており、実習を通して、実際に情報技術やモノの仕組みを体験して「知る」、「理解する」、「活用する」プロセスを大切にしています。これからの時代は、人工知能(AI)が様々な判断を行ったり、身近な物がインターネット経由で最適化される(IoT)など、「Society5.0」とも呼ばれる新たな時代の到来が私たちの生活や社会を大きく変えていくと予測されています。2年間の授業を通して、高度情報社会を生き抜く技術を身につけていきます。08

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