35 保健体育科では、中高6年間を通して、協同を意識したグループワークをそれぞれの単元に取り入れた活動を展開します。そして、運動や健康に対し、探究していく力を育み、総合的に心身の成長を促していきます。 授業は、体育と保健を実施しており、体育分野では、中等部から高等部1年生までの4年間で陸上競技・体操競技などの個人競技と、球技を中心とした集団競技の基礎となる内容を一斉授業の形式で行います。さらに、高等部2年生からは選択制の授業に取り組み、技能向上を目指した活動内容をグループで考え実行するなど、主体的な活動を展開していきます。また、ダンスは全学年で実施することで、継続した技能の向上と、豊かな表現力を育むことを目指しています。 保健分野では、思春期の心と体の変化や、結婚・妊娠・出産といったライフステージに関する事柄、感染症やがん教育、さらには環境問題に関する内容など、これからの生活に直結する内容を学びます。 体育分野、保健分野ともに、ワークシートやICT機器を活用し、自身の知識・技能の到達度や改善点の分析を客観的に行なえる力を育み、生涯にわたりスポーツに親しみ、健康を保つ能力を養っていきます。 音楽・美術・書道・工芸、いずれも共通に目指すものは『自己を表現する』ということです。自分の思いや考えを、色や形・音を通して、いかに相手に伝えるか、グループで意見を交換したり、協同して課題に取り組んだり、試行錯誤しながらイメージを膨らませ、自分らしい表現を探っていきます。また、他教科と連携し、教科横断型授業を意識した授業も展開し、新しい発想を生み出す思考習慣を身につけていきます。 中等部では音楽と美術の2科目、高等部からは音楽・美術・書道・工芸の中から1科目を選択します。 音楽の授業では、女声三部合唱やリコーダー演奏に加え、弦楽器(ヴァイオリン・チェロ・コントラバス)の演奏を体験します。弦の振動について物理的な視点も学び、楽器への理解を深めます。デジタル端末を使って、オリジナル曲を創作する活動も行います。 美術の授業では、デッサンや平面のデザインをはじめ、ステンドグラス・屏風絵制作・版画制作(木版画)・名画の模写など幅広い制作活動を行います。他教科での学習内容をテーマにするなど、自分らしく理解し考え、表現・発信する力を養います。 書道では、楷書だけでなく、さまざまな書体を学びます。細字の古典仮名、漢字仮名交じりの作品も作ります。字を綺麗に正しく書くだけでなく。古典の名筆を通して、さまざまな“表現する楽しさ”を学んでいきます。 工芸では、型染めや七宝焼き、寄せ木細工などの制作で、さまざまな道具や材料に触れたり、デザインを工夫することによって、芸術的な素養を育みます。 基礎育成期の中等部1年生が、本校の建学の精神を理解し田園調布学園の生徒としての自覚を持つこと、そして、人として自立し他者とともによりよい社会の担い手となる心構えと行動習慣を身につけることを目指しています。そのために人間関係の基礎となるコミュニケーションやマナーについて、時・場所・場合・相手にふさわしい言動を実践的に学習します。 最初の授業で、エンカウンターによってクラスの仲間との交流が始まります。その後、精進日誌や、「君たちはどう生きるか」「泣いた赤おに」等を題材にして自己を見つめ、気づきを行動に表す体験をし、和作法室では日常生活の起居動作の基本をその意味とともに学びます。取り組みの過程で、感じたこと・考えたことを記しながら、最後に1年間の成長を振り返り、自身にとっての「捨我精進」とはどう行動することかを考え、その後の生活目標と意欲を確かめ合います。教科指導の特長保健体育芸術礼法
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