理事長
調布学園創立100周年
メッセージ
1926年、麦畑の中にポツンと立つ小さな校舎を、東横線開通前の田園調布駅から見通すことができたといいます。想像するばかりの風景から100年が経とうとしている今、2026年に先駆けてWebサイトを立ち上げるということで、社会の変化、科学技術の進歩を実感します。社会の進化は人の探究心と知恵と行動にかかっている思えば、教育の使命の重さに改めて身が引き締まります。
大正15年(昭和元年)「調布女学校」「調布幼稚園」設立。昭和時代はその年号と学園の創立年数が一致していました。
火災による校舎焼失、第二次世界大戦時の空襲による校舎損壊、幼稚園閉鎖等々の困難に見舞われながらも、先人たちは建学の精神「捨我精進」を体現して乗り越え、戦後の学制改革により昭和22年に調布中学校、23年に調布高等学校が設立認可され、幼稚園は28年に現在の地に移転し再開しました。さらに昭和42年には女子の進学率向上に応えて調布学園女子短期大学を設立しました。その後は、我が国の経済成長と呼応するように教育内容の充実に努めるとともに校舎の拡張と強靭化を進めていきました。
平成時代はミレニアムから21世紀へと、一層の安定と発展を目指しました。
2002年田園調布学園大学開設。それにより2004年には短期大学が役目を終え、同年から中学、高校は校舎の全面改築を機に田園調布学園中等部・高等部と校名を変更し、2010年には新しく田園調布学園大学みらいこども園が開園しました。そして、法人各校が体験重視の教育活動を深化させる中で学園創立80周年、90周年を迎えたころには、令和8年・2026年の100周年が視界に入り、いよいよ学園第2世紀への道を拓き始めています。
「・・・群賢に託し、世の子女学徳の教養に尽くし多年の宿志を遂げんと欲す」とは設立趣意書の結びとなる創立者の言です。保護者・卒業生を始め多くの方々のご理解とご支援を得ながら、少子高齢化・人口減少の時代にあっても、学園は、建学の精神の下、人と人とのつながりを基盤に地域や国内外の諸課題の解決に貢献し幸福を共有できる能力と人間性を養うという原点を見据え精進を重ねてまいります。
学校法人調布学園 理事長西村 昭