自分と向き合うことができる6年間でした
向井 瑞希(2024年卒)
東京大学 理科二類1年
私が東京大学を目指そうと決意したのは高等部3年生の春でした。高等部1、2年時は当時大学で学びたいと思っていた分野の幅が広く、大学どころか学部も決められずにいました。そんな中、田園調布学園の先生方がたくさん相談に乗ってくださり、自分と正面から向き合って真剣に悩むことができました。その結果、入学時に学部選択をしなくて良い進振り制度がある東京大学を志望することを決めました。決して早いとはいえない進路決定でしたが、悔いのない志望校選択をすることができたと思います。
田園調布学園での6年間でたくさんのことを経験しました。友達との何気ない会話や毎日受けた普段の授業などどれも些細なものですが、振り返ってみると今の自分を形作る多くの事柄がこの田園調布学園での6年間の学園生活の影響を受けていると感じます。今後自分の専門分野として学んでいきたいことなどは確定していませんが、この田園調布学園での6年間で学んだことを胸に、自分と向き合いながら、様々な分野について複合的に学んでいきたいです。
様々な特色あるプログラムが
進路決定の契機となりました
山口 衣知夏(2024年卒)
国際教養大学 国際教養学部 国際教養学科1年
進路について考えはじめた頃、私は将来の夢や目標を見つけられず、焦りを募らせていました。そこで、校内で行われていた高大連携プログラムや大学説明会に参加する中で知ったのが、学問分野を横断して学ぶリベラルアーツでした。田園調布学園での自分の興味関心に合わせて講座を選択し受講する土曜プログラムの仕組みや、教科横断型授業に通じる点もあり、魅力を感じました。
高等部進学後、希望していたターム留学が新型コロナウイルスの流行を受け中止となり、留学への憧れと希望が強くなりました。リベラルアーツ教育や留学制度などの観点をもとに進路を検討し、卒業生から実際にお話を伺う機会もあって、国際教養大学を志望、受験しました。
大学入学後は、自分の好きなことである舞台芸術を軸に、文化の歴史・宗教・倫理的側面や文化事業の経営など、学問領域や国・地域、言語の壁を超えて学びを得たいと考えています。そして将来は、日本でより多くの人が舞台芸術を楽しめる環境を提供する一助になりたいと思っています。
学生時代に培われた姿勢が、今に活きています
逸見 真理奈(2012年卒)
協和キリン株式会社
東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 修士課程修了
私は中等部2年に進級するタイミングで大病を患い、長期入院を経験しました。今も当時の記憶は鮮明で、約10ヵ月間、勉強したり友人と話したりできないことが何より悔しかったです。治療が功を奏して復学し、先生方や友人にも沢山支えてもらいながら、「普通の学生」として充実した生活を送ることができました。田園調布で一生懸命勉強できたこと、お互いを高め合える友人に出会えたことが私の糧となっています。また、私が目標に向かって真っ直ぐ努力を積み重ねられるようになったのは、大切な先生方や友人との生活があったからです。
現在は、医薬品開発プロジェクトの一員の『開発薬事』として働いています。有効な治療法がない疾患に対して医療ニーズを満たせるような新たな治療薬の開発計画を開発プロジェクトチーム一丸となって策定しています。開発薬事は目標とする製品をいかに早く患者さんの手元に届けるか、規制当局の担当者と頻繁に相談しながら実現に繋げていく非常にやりがいのある業務です。
私が成人し同世代と変わらず生活できているのは、適切な治療法が見つかったお陰です。自分と同じように難治性疾患と闘う子供たちに少しでも早く普通の生活を送らせてあげたい。学生時代から抱き続けている夢が私の日々の原動力となっています。