教育の特色

教科指導の特長

英語

英語を通じて、言語や文化に対する理解を深め、「読む・書く・話す・聞く」の4技能をバランスよく伸ばし、積極的にコミュニケーションを図る力を育成します。ペアワークやアクティビティーをおりまぜ、ディスカッションやプレゼンテーションにつなげることで生徒のアウトプットの機会を増やし、実際に英語を使用することを大切にしています。

また、中等部3年のGrammar、高等部1年の論理・表現Ⅰでは到達度別授業を実施しています。中等部3年から高校の教科書を使用し、内容も高度になってきます。そこで、授業は学年5クラスを3グレード7クラスに分けて行い、定期考査ごとにクラス替えをします。それぞれの学習ペースと理解度に合わせた授業を展開し、そこにおける到達目標を明確にすることで、授業に対する意欲・満足度を高めます。

Foreign Language Teacher(FLT)によるオーラルコミュニケーションの授業では、海外のニュース映像やプレゼンテーション番組を通じて、英語で世界の文化的、歴史的背景を学び、国際社会を生きていくために必要な教養を身につけます。

Overview of our OC Program from Junior 1 to Senior 3.

The Oral Communication classes with the Foreign Language Teachers are designed to meet not only the current needs of our students but ensure they learn skills that will benefit them in the future as well. We carefully chose textbooks that are thematically related to ensuring they become better global citizens. In concert with our textbooks are an emphasis on presentations. We start with J1 where attention is paid to structure, building up to H2 where we stress independent delivery. Our ambitious goal is for students to be able to present a scriptless, confident delivery on topics of their own choosing.

Jason May (English Department Foreign Language Teacher Head)

ICTの活用

デジタル端末をさまざまな活動に用いています。中等部の英会話の授業ではGoogleスライドをプレゼンテーションに使用します。中等部1年生から高等部1年生までは、リクルート社のスタディサプリENGLISHでリスニング問題に取り組みます。高等部1年では、さらにレベルの高いリスニング問題にも取り組みます。
また、オンラインで洋書を読むXreadingも取り入れています。多くの洋書の中から自分のレベル・興味に合ったものを選ぶことができ、読書後はチェッククイズで内容理解度を測ることができます。読んだワード数が蓄積されていくことを励みに、例えば中等部3年間では100,000語を目標に、家庭学習で洋書を読み進めます。

ICS(International Communication Space)での学び

Foreign Language Teacher(FLT)による、よりアカデミックに深化したプログラムが2022年度より運営されています。参加費はすべて無料です。

  1. ホームステイプログラム
    ・・・ホームステイに参加する生徒が必要な表現を学ぶ活動
  2. 外部試験プログラム
    ・・・外部資格試験のライティングやスピーキングの練習
  3. リーディングプログラム
    ・・・読んだ内容を正しくとらえられているかをFLTと確認
  4. プレゼンテーションプログラム
    ・・・プレゼンテーションの基本スキルを学びながら、英語で発表をすることを学ぶ活動
  5. ディスカッションプログラム
    ・・・SDGsをはじめ、様々な社会問題の解決策を考えていく活動。模擬国連の練習も行う
  6. プライベートレッスン
    ・・・FLTやJETと日常会話や趣味の話など自由に話すレッスン(要事前予約)
  7. DCG Academy
    ・・・JET が英語で数学や理科のアクティビティを行う活動

実用英語技能検定・GTEC・TOEFL Junior Standard / Primary Step 2

実用英語技能検定(英検)は各学年に取得目標を掲げており、校内で年2回実施し、推奨しています。授業内での対策はもちろん、昼休みや放課後にもインタビューテストの練習を行っており、2次試験(面接)の合格率が高いのはその成果の表れでもあります。放課後の補習(有料)でも準1級レベルのライティング指導を受けることができます。

また、ベネッセによるGTEC(英語運用能力テスト)を中等部2年~高等部2年全員が受けています。3技能に加え、スピーキングテストも行い、4技能の伸長度を測っています。また、TOEFL Junior StandardとPrimary Step 2を校内で年2回実施しています。中等部の早い段階でTOEFL型の問題に慣れることで、英語力をさらに高めようという意識につながっています。

英検取得率

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準1級 2級 準2級 3級 4級
中1 3% 8% 21% 92%
中2 1% 7% 33% 85%
中3 3% 21% 81% 96%
高1 3% 33% 84%
高2 5% 60% 86%
高3 13% 77%

模擬国連の取り組み

模擬国連とは、一国の大使になりきり、提示された議題に関して自国の立場から世界に政策を提言し、さまざまな国と協力して決議案を作っていく活動です。近年世界の問題に関心のある中高生の間でますます人気となっています。本校では模擬国連同好会のメンバーを中心に、中等部1年生より国内のさまざまな模擬国連に参加をしています。模擬国連に参加することで、世界に存在する多くの課題やSDGsについて考える機会をもつことができます。

英会話レッスン

本校英語教育では「読む・書く・話す・聞く」の4技能をバランスよく伸ばしていくことに努めていますが、特にスピーキングは練習によって慣れることが効果的です。そこで平常授業でのスピーキング指導に加え、オンラインの「英会話レッスン」を行っています(有料)。自分の好きな時間に予約をして行う1対1のマンツーマンで英会話練習を行うプログラムです。自分の英語が通じる喜びは英語学習の大きな動機づけとなり、英語で自分の考えを表現する能力の一層の向上をめざしています。

取り出し授業

中等部1年生から高等部2年生まで、帰国生入試入学者(英語選択)や、CEFR上位級取得者(帰国生・一般生問わず)を対象とした取り出し授業を実施しています。Foreign Language Teacher(FLT)による少人数制の授業で、全日本高校模擬国連大会などの外部コンテストへの参加や、海外大学進学を視野に入れた授業内容です。取り出し授業への参加の意思は毎年確認します。原則として、年度途中での移動はできません。

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取り出し授業の
時間数
対象(該当学年に上がる前に以下の条件を満たしていることが条件)
帰国生入試入学者
(英語受験・英語資格利用)
CEFR B1レベル程度
(帰国生・一般生問わず)
CEFR B2レベル程度
(帰国生・一般生問わず)
中1 週6時間
(うち1時間は日本人の英語教員による授業)

(入学前の3月インタビュー試験あり)
中2 週5時間
(インタビュー試験あり)
中3 週3時間
(インタビュー試験あり)
高1 週3時間
(インタビュー試験あり)
高2 週3時間
(インタビュー試験あり)
※他教科の成績基準もあり

CEFR B1レベルの目安・・・・英検2級、TOEFL Primary Step2 226点、TOEFL Junior 750点、TOEFL iBT 42点 程度
CEFR B2レベルの目安・・・・英検準1級、TOEFL Junior 800点、TOEFL iBT 72点 程度

国語

「読解力」「思考力」「表現力」の向上と、自分の視野を広げ思考を深める学びや活動を主体的に行えることをめざします。教科ルーブリックの下、各学年において教材や単元ごとに適宜自己評価や他者評価を取り入れ、定期考査後にもルーブリックによる振り返りを行うことで、自分の現状と今後の課題を具体的に把握し、その後の取り組みにつなげる仕組みを作っています。

 中等部1年・中等部2年では、教科書を中心に読み、言葉を正確に理解しながら読解力を身につけ、自分の意見を適切に表現するために「読む、書く、聞く、話す」ことの基礎力を養います。中等部3年・高等部1年では教科書以外の作品を掘り下げて読むことで、読解力をさらに深め、社会を見る視点を広げていきます。高等部2年・高等部3年では、現代文は現代社会とのかかわりを意識しながら、古文は時代背景や思想と関連させて読み、読解力、分析力、思考力など総合的な力をつける授業を展開しています。

中等部古典における独自の取り組みとしては、オリジナル冊子を使い中1では『竹取物語』中2では『伊勢物語』中3では『源氏物語』に親しみます。それぞれ、長期休暇中などに現代語訳の付いた文庫本をテキストにして範囲を決めて読み、冊子に書き込む形で、章段のタイトルを自分でつけたりあらすじを書いたり人物関係を整理したりします。古文の世界に親しむために、授業でも当時の考え方や服装、生活などについて補足し、当時の人々がどのような気持ちで表したものかに思いを馳せつつ作品世界を味わいます。文章を大きくとらえることや作品の精神世界を知ることが、高等部での古文読解に生きていきます。

また、図書館と連携をして、授業で読解している教材に関しての図書・資料展示や調べ学習時の選書アドバイスなども行っています。中等部2年では、「14(イチヨン)」という教員、司書のおすすめ本の冊子を作り、一冊読み終わるごとにシールをはって自分だけの読書マップを作るという取り組みも行っています。外部コンテストの優秀作や校内選考の秀作を掲載した『花筺』を毎年発行しています。

数学

数学科では、数学を通して知識を得るだけでなく、世の中のさまざまな事象を論理的に整理したり、分析したりすることができる、生涯にわたって役立つ思考力を身につけることを目標にしています。生徒が大学、あるいはその先の学びや問題解決の場面において、常に数学的素養を力として発揮できるよう、科学的に物事を考える姿勢や、多角的な視点を養います。

中等部1年・中等部2年で中学の学習内容が終了します。中等部3年から高等部2年までで高校の学習内容の大半を終え、高等部3年では演習中心の授業を行っていきます。

中等部3年・高等部1年では到達度別授業を実施しています。学年5クラスを3グレード(α・β・γ)7クラスに分けて少人数で授業を行い、定期考査ごとにクラス替えをします。それぞれの学習ペースと理解度に合わせた授業を行い、到達目標を明確にすることで、生徒の授業や自宅学習に対する意欲を高めています。

第18回関数グラフアート全国コンテスト入賞作品
遊園地(中等部3年)

また、社会で広く求められている統計的思考力を生徒が身につけられるように、統計検定の受検を推奨しており、中等部3年・高等部1年の段階で合格者が多く出ています。

さらに、中等部2年・中等部3年の長期休みの課題として、学習した関数を用いて絵を描く「関数グラフアート」や、絵馬に自分が創作した数学の問題を描いて、図書館に奉納するという「算額」の取り組みも行っており、優秀作品は全国コンテストや国際コンテストで入賞もしています。

到達目標の例(2022年度 高等部1年到達度別クラス)

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クラス クラス人数 到達目標 授業内容と方針 進研模試
目標偏差値
α 40前後
  • 教科書の例題と章末問題がすべて解けるようになる
  • 教科書傍用問題集の基本・標準問題に加え、演習問題がすべて解けるようになる
  • 教科書の定理・公式の意味を理解し、証明を自力で書くことができる
  • 大学入試問題を含む複合的・発展的な問題の解決能力を身につけ、別解の検討もできる

教科書の内容にとどまらず、大学入試での出題や、高い思考力を要する問題も積極的に扱っていく。既習事項を利用して解く応用問題の演習では、なるべく誘導を与えず自力で筋道を見い出す練習を行い、アウトプット能力を高める。

62以上

β 35前後
  • 教科書の例題すべてと章末問題の一部が解けるようになる
  • 教科書傍用問題集の基本・標準問題すべてに加え、演習問題が一部解けるようになる
  • 教科書の定理・公式の意味を理解し、証明を自力で書くことができる
  • 大学入試問題を含む複合的な問題の解決能力を身につける

教科書の内容に加えて、ややレベルの高い問題にも積極的に触れる機会を作り、基礎の理解・定着を深いものにする。既習事項を利用して解く応用問題の演習では、適切な誘導を与え、自分の知識をどうアウトプットすればよいのか考えられるようにする。

57以上

γ 20前後
  • 教科書の例題がすべて解けるようになる
  • 教科書傍用問題集の基本・標準問題がすべて解けるようになる
  • 教科書の定理・公式の意味とその証明法を理解できる
  • 計算過程や証明を論理的に記述することができる

まずは教科書の内容理解を徹底し、基本問題の反復をしっかり行う。また、復習の習慣を身につけ、自力で計算ができることをめざす。数学に対する苦手意識を払拭し、楽しさに気づけるようにする。

52以上

社会

6年間の学習を通して、社会で起きている出来事への関心を持ち、現実にある問題を当事者の立場で考えて自分の意見を発信できる力を養います。

中等部1年・中等部2年では、世界の各地域を地理・歴史の両方から理解することで、異なる地域や社会に暮らす人々の文化や歴史を知り、広い視野で事象を捉えられるよう、学んでいます。年表や地図帳の活用とともに、映像資料や参考資料を用いて自分の考えを深め、発表する機会も設けています。中等部3年の公民では、司法の現場を知るために1960年代前半から東京地方裁判所の公判傍聴を続けています。また、生徒自身で新聞記事を材料に時事問題を取り上げて発表する「5分間ニュースキャスター」という取り組みを行っています。

2022年度から、高等部では「歴史総合」「地理総合」(いずれも必修科目)が始まります。「歴史総合」では、現代社会がどのように形成されてきたかを理解するために、1945年以降の歴史を中心に学びます。「地理総合」では、世界各地域のさまざまな生活文化の学習を通して、地域の特徴をつかみます。また、地図作成やフィールドワークなど、地理的な力をつける実践を取り入れる予定です。

生徒は毎年、自分でテーマを決め、現地調査や文献などにあたって自由研究レポートを作成します。レポートの優秀作は、毎年発行される社会科研究誌『葦』(1971年度創刊)に掲載されます。

理科

各学年とも、授業の中に実験や観察の機会を多く設けることで理科の楽しさを体験し、科学に対する興味・関心を引き出すとともに、実験・観察レポートを通じて、科学的に探究する方法を身につけることを目標としています。協同探求型授業の充実を図り、実験や実習、問題演習の授業では、グループで考え、教え合い、また班員で一つの問題を解き解答を作成することで、生徒の思考力や表現力だけでなく、難易度が高い問題に対して協力して粘り強く取り組む姿勢も養っていきます。実験の授業では、実験のどこに注目するか、どのくらい理解できたかを細かく確認することのできる「実験ルーブリック」を事前に配布し、各項目に従って実験を進めます。これにより実験のポイントやどのようにレポートを書けばよいかを明確にしています。

中等部1年・中等部2年では、主に中学校の内容を学習します。知識を身につけるだけでなく、実験・観察を通じて理科の楽しさを体験し、一人ひとりが基本的な実験器具の使い方や操作のしかたを習得します。科学的なことがらに対する興味・関心を引き出すとともに、実験・観察レポートを通じて、科学的に探究する方法を身につけることを目標としています。

中等部3年から高等学校の基礎的な内容に入り、高等部1年にかけて「物理基礎」・「化学基礎」・「生物基礎」を学習します。2年間で科学に対する興味関心と総合的な理解を深めることを目標としています。

高等部2年・高等部3年では高等学校の発展的な内容を扱います。2年間とも「物理」・「化学」・「生物」が選択科目として設けられており、科学に対して深く理解し、進路を実現するための学力を身につけることを目標としています。

中等部では、夏休みに学年に応じた「課題研究」に取り組み、2学期の授業の時間を利用して「課題研究発表会」を行うことで、研究内容をまとめる力や発表する力を身につけます。また、生徒全員の研究内容を共有できるよう校内誌『理科通信』を毎年発行し、さらに優秀な作品においては外部コンクールに応募したり、発表会等に参加したりしています。

保健体育

保健体育科では、多くの種目を実践していきながら、協同を大切に身体を鍛えています。中等部1年では体力作りに主眼を置き、中等部2年からは個人の身体能力の向上を図りながら、集団スポーツも経験していきます。ワークシートに取り組むことで、授業の振り返りを行い、次回への課題を明確にしていきます。高等部では、道具を使ったスポーツの実践を多く経験し、グループ活動をしながら互いにアドバイスをしていきます。また、中等部・高等部の全学年でダンスの授業を実施し、柔軟な体づくりと感性・表現力を育んでいきます。

保健の授業では、思春期の体、結婚・妊娠・出産といったライフステージにおける心身の変化や、わが国の保健・医療制度などを学びます。

どの授業においても、主体的な取り組みをしていくためにICTの活用を積極的に行っています。そして、生涯にわたりスポーツに親しみ、健康を保つ能力を養っていきます。

芸術

音楽・美術・書道・工芸、いずれも共通にめざすものは『自己を表現する』ということです。自分の思いや考えを、色や形・音を通して、いかに相手に伝えるか、グループで意見を交換したり、協同して課題に取り組んだり、試行錯誤しながらイメージを膨らませ、自分らしい表現を探っていきます。また、他教科と連携し、教科横断型授業やSTEAM教育を意識した授業も展開し、新しい発想を生み出す思考習慣を身につけています。

中等部では音楽と美術の2科目、高等部からは音楽・美術・書道・工芸の中から1科目を選択します。

音楽の授業では、女声三部合唱やリコーダー演奏に加え、弦楽器(ヴァイオリン・チェロ・コントラバス)の演奏を体験します。弦の振動について物理的な視点も学び、楽器への理解を深めます。デジタル端末を使って、オリジナル曲を創作する活動も行います。

美術の授業では、デッサンや平面のデザインをはじめ、ステンドグラス・屏風絵制作・読書感想画・名画の模写・モザイクタイルなど幅広い制作活動を行います。他教科での学習内容をテーマにするなど、自分らしく理解し考え、表現・発信する力を養います。

書道では、楷書だけでなく、さまざまな書体を学びます。細字の古典仮名、漢字仮名交じりの作品も作ります。字を綺麗に正しく書くだけでなく。古典の名筆を通して、さまざまな“表現する楽しさ”を学んでいきます。

工芸では七宝焼きの壁かざり、レザークラフト、鋳造のメダル制作などを通して、さまざまな道具の使い方や素材の加工方法などを学びます。

家庭

家庭科では、生活に必要な知識・技術の習得だけでなく、これから生きていく社会の中でさまざまな課題を発見し、それに対応できる力を身につけます。

中等部の技術・家庭科では、生活を便利で快適にするための「物作り」を実習の中で学びます。

中等部1年の被服製作ではエプロンを作り、エプロンのポケット等に好きなデザインで刺しゅうをし、中等部2年の調理実習で使用します。中等部3年の木工製作では、「あったら便利なマルチラック」を作り、ステンシルを施して各自オリジナルな作品に仕上げます。

中等部2年の食生活では「食品ロス」の問題を取り上げ、食品ロスを減らすために私たちは日常生活でどのようなことに気を付ければよいのか考えます。そして私たちの身近にあるフードドライブの回収ボックスがどこにあるのか知ることにより、廃棄する前に必要な人に届ける取り組みに参加する、行動を起こすきっかけをつかむ学習につなげています。

高等部の家庭基礎では、独り立ちするために、各自で自分の生活をデザインする力を身につけ、生活設計の中で自分らしい生き方や働き方を創造していきます。高等部1年のホームプロジェクトでは、日常生活の中の問題点や課題を見つけて、これまでに学んだ知識や技術を活用して、解決に向けて計画を立て、主体的に問題解決を実践したのち検証し、次の解決策を考えていきます。研究・発表を通して、学習した知識・技術の応用、根拠に基づいた自分の考えを相手に伝えられる力を養います。

さらに高等部2年では、5年間の学習を総合して、家庭生活の充実と自己実現のための人生設計(キャリア教育)へとつなげていきます。

情報

情報の授業では、問題の発見・解決に向けて、事象を情報とその結び付きの視点から捉え、情報技術を適切かつ効果的に活用する方法を学習します。

 「情報デザイン」では、科学的な理解や技法の実践として、デジタル端末を用いた情報表現や、グラフなどの図解を用いたデータの視覚的表現など、コミュニケーションにおいて重要となる、情報を受け手に「分かりやすく伝達するための技術」を身につけます。また、プログラミングでは、単なる機能を学ぶのではなく、「目的の達成には何が必要でどのように組み立てればよいのか」を考える「論理的思考力」・「問題解決能力」を鍛えるほか、データ活用の分野では、統計を活用して統計指標や散布図、仮説検定の考え方を学び、データを客観的に判断・表現する力を養います。

授業を通して情報技術を活用しつつ、創造的な活動を行うことができる生徒を育成していきます。

礼法

基礎育成期の中等部1年生が、本校の建学の精神を理解し田園調布学園の生徒としての自覚を持つこと、そして、人として自立し他者とともによりよい社会の担い手となる心構えと行動習慣を身につけることをめざしています。そのために人間関係の基礎となるコミュニケーションやマナーについて、時・場所・場合・相手にふさわしい言動を実践的に学習します。

最初の授業で、エンカウンターによってクラスの仲間との交流が始まります。その後、精進日誌や、「君たちはどう生きるか」「泣いた赤おに」等を題材にして自己を見つめ、気づきを行動に表す体験をし、和作法室では日常生活の起居動作の基本をその意味とともに学びます。最後に、1年間の成長を振り返り、自身にとっての「捨我精進」とはどう行動することかを考え、その後の生活への意欲を確かめ合います。