学園ブログ

東大駒場リサーチキャンパス

 先日、東京大学駒場オープンリサーチキャンパスに生徒26名が参加しました。普段なかなか触れることのできない研究の現場を、間近に見られる貴重な機会になりました。

 最初に伺ったのは、関本義秀教授の研究室です。都市計画やモビリティに関する先進的な研究をされていることで知られています。今回は、先生ご本人から直接お話を伺うことができ、とても貴重な経験になりました。特に印象的だったのは「人流(じんりゅう)」の分析と、それを踏まえたコンパクトシティの構想についての話でした。人流とは、人々の移動パターンや行動の流れを指し、それを可視化・分析することで、都市のあり方や交通設計、災害時の避難経路の設計などに活かせるのだそうです。スマートフォンのGPSデータや交通ICカードの利用履歴など、さまざまな情報を用いて、都市の“見えない流れ”を浮かび上がらせるその手法には生徒は驚いていました。また都市をただ広げるのではなく、効率よく、持続可能に、人々が暮らしやすい形に再編成していくという「コンパクトシティ」のお話を生徒を熱心に聞き、質問もたくさんでました。

 関本教授のお話を伺った後は、自由見学の時間。キャンパス内の様々な研究室を訪れ、それぞれが行っている最先端の研究に触れてきました。毛細血管の様子を可視化する研究室では高精細な映像技術やマイクロスコープを用いて、血流や毛細血管の動きをリアルタイムで観察できる仕組みが紹介されていました。実際に毛細血管の様子を見ながら、研究の話を一生懸命聞いていました。その他にも卒業生がいる研究室を訪れるなど自分の興味関心がある研究室を自由に周り、普段触れることのない最先端の研究や、それを支える人々の熱意に直に触れることができ、本当に貴重な時間を過ごすことができました。

 今回のリサーチキャンパスを通して、生徒は研究室ごとの個性やアプローチの違いを見ることも楽しく、さまざまなことへの視野が広がったようです。
(引率教員:村越、中尾)