学園ブログ

第9回全国中高教育模擬国連大会に参加しました

8月4日、5日に、第9回全国中高教育模擬国連大会が開かれ、本校の高1生徒3名が参加しました。

今回の議題は「AIと軍事(AI and the military)」。今や私達の生活に欠かせないツールとなったAIを軍事に使用することの是非について、主にAIの規制と、誤作動時の責任について、全国から集まった大使たちと熱い議論を交わしました。

以下は参加した生徒の感想です。

 私たちは南スーダン大使として今回の模擬国連に参加しました。議場ではまずグループ分けに関するモデ(着席討議)が行われ、LAWS(*下記参照)の使用の規制の度合いに応じてグループ分けをしました。私たは自国の情勢を考え、LAWSの規制に対して慎重派の国々と話し合い、WP(1日目の終わりまでに提出する作業文書)の提出できる最低人数を満たすために一部規制派の発展途上国組とコンバイン(統合)し、WPを提出しました。

 慎重派の国々との話し合いでは自国の考えとかなり似ているところがあり、すぐに合意に辿り着くことができました。また、私たちはAU(African Union アフリカ連合)に所属しているため、慎重派の国と話している時、同時にAUとも話し合いを進めていました。しかし、AUとは意見の食い違うことが多々あったため、今回は一部規制と慎重派に所属しました。

 2日目には更なるコンバインを多くの大使とともに進めていったのですが、制限時間の中で意見が食い違うことが多く、意見をグループ内でまとめることができずあやふやなコンバインとなってしまいました。

この模擬国連全体を通し、AIの脅威を再認識することができ、各国の意見の統合や、機関の複雑さを学び、とても有意義な2日間を送ることができました。  

*LAWS:自律型致死兵器システム。人間による遠隔操作を必要としない兵器で、中でも殺傷能力の非常に高いものをさす。ただし、国際法における定義についてはまだ議論が進められている状態である。

                      (南スーダン大使 高1 S・H A・Y N・M)

教育模擬国連には初めて参加する3人でしたが、1学期の期末考査後から議題解説書を読み込み、準備を重ね、自国の政策を立派にスピーチし、決議案作成まで懸命に他国と折衝し合う姿が見られました。AI技術がさまざまに使用され、ますます便利になる世の中で、軍事面で使用されたときにどのような国際的なルール作りが必要なのか、原爆投下から80年の今、全国の高校生たちが真剣に議論し合うことに大きな意義を感じた2日間でした。(模擬国連同好会顧問 平福)