オーストラリア・ホームステイ2025 7日目
- 英語を活かすプログラム
- 国際交流・海外研修

今朝は、オーストラリアに到着して初めて雨模様でスタートした一日でした。日の出を見られるかな、と明け方にTrinity Beachまで散歩してみましたが、やはり、雲が厚く、残念ながら日の出を見ることは叶いませんでした。
(今朝のキャンパス前の様子)
天気の良い日には、下の写真のような、twilightと美しい日の出を見ることができます(8月4日午前6時台に撮影)。この日、ビーチには、犬の散歩をする地元の方や、私と同じく、日の出を待つ方が数名いらっしゃいました。
さて、登校5日目となる今日は、”NAIDOC DAY” と呼ばれるカルチャー・イベントが盛大に催されました。
“NAIDOC” とは、”National Aborigines and Islanders Day Observance Committee”の頭文字をとった略称で、先住民であるアボリジニとトレス海峡諸島民の日を遵守する委員会のことです。
オーストラリアでは、毎年7月の第1日曜日から始まる一週間を”NAIDOC Week”と呼び、アボリジニの人々とトレス海峡諸島民の文化や歴史を祝って、その功績を称えるイベントが行われます。
それにちなんだイベントが、”NAIDOC DAY”。全校生徒と教職員、そして地元に住む先住民の方々が体育館に集合し、開会式が始まります。
スクリーンに映された左の国旗は、オーストラリア先住民アボリジニの民俗旗です。黒はアボリジニの人々を、赤は大地や儀式で用いる赤褐色の土を、黄色の円は太陽を象徴しています。
そして右の国旗は、トレス海峡諸島民の旗です。上下の緑色は大地を、黒い線はトレス海峡諸島の人々を、青は海を象徴しており、真ん中には「ダリ」と呼ばれるトレス海峡の伝統的な頭飾りと、地図で使用される五芒星が、平和を象徴する白色で描かれています。NCCの先生に教えていただいたのですが、トレス海峡諸島の一つに、頭飾りの「ダリ」とそっくりな形をした島があるのだとか。
開会式では、地元の助祭やNAIDOCの委員の方々、先住民として初の地域協議会委員となった方のスピーチ、アボリジニの伝統的な管楽器であるディジュリドゥ(Didgeridoo)の演奏、みんなで輪になってリズムを刻むダンス・パフォーマンスなどが行われました。
スピーチでは、このイベントを開催する意義や、今日を生きる我々が先住民について学び語り継いでいくことがいかに重要かが説かれました。”Motivation Speech”というだけあって、どのお話も考えさせられるものばかりです。特に印象に残った言葉を紹介します。
- “The past must exist for the present to create the future.”
- “You have the tools and choice to stand up and speak out. ‘Why is this happening?’, ‘What can we do?’, and ‘How do we help?’ “
- “Silence is not an option. Distance is not an excuse.”
- “Protecting our future begins with protecting our past.”
- “You’ll be a storyteller, a protecter, a leader, and a change-maker.”
「祖先が歩んできた過去を学び、未来を創造するために現在を生きる」、大切なことですね。
ダンス・パフォーマンスの時間です。ダンスへの参加は希望制だったのですが、サーっと前へ出て行き輪の輪の中に入っていった本校生徒が数名おりました!異国の地でしかもそのほとんどが見知らぬ人ばかりの状況で率先して積極的に行動する勢いと姿勢。(素晴らしいなぁ)と、思わず感嘆してしまいました。
開会式を終えると、校内に設営されたアボリジニの文化を体験できる各ブースへと生徒たちが向かいます。
こちらは、”Torres Strait Cultural Weaving”というアクティビティー。ココナッツの葉やバナナの繊維、パンダナスなどの天然素材を利用して、様々なアイテムを作る伝統的な慣習のことで、バスケットや魚を獲るためのワナなどの実用的なものから装飾品や儀式用の装飾品まで用途は多岐に渡ります。実用的な技術であるだけでなく、トレス海峡諸島民の文化の重要な一部でもあり、土地や祖先、彼らの文化的アイデンティティーと人々を結びつけるものでもあります。
初めのうちは複雑な編み方に四苦八苦している様子でしたが、バディと協力して最後にはいくつものWeavingを完成させていました!中には、Weavingの編み方を工夫して、ブレスレットを作った生徒もいました。
次に覗いたのは、”DIYDG Gift Workshops”。こちらでは、ブーメラン型になった木材に、自身のライフ・ストーリーを表現したデザインを描いていきます。
このワークショップを担当されていたBrianさんも、ご自身のライフ・ストーリーが描かれたブーメラン型のネックレスを身につけていらっしゃり、デザインに込められた意味を説明してくださいました。赤のドットは人生におけるライフ・イベントを、黄色のドットはその中で出会った人々を表しているそうです。
ワークショップのすぐ隣では、先住民が使用していた生活道具の紹介されていました。目の前で実践が行われると、生徒たちからは「わぁ!」という声があがります。
さらに校内を歩いていると、一番人気の”First Nations Face Painting”をした生徒を多く見かけました。
お昼には、ココナッツ・カレーが提供され、ハウスごとに分かれて生徒さんたちが行列を作ります。
グリーンのココナッツ・カレーは、ピリッとしたスパイスの辛さとココナッツの甘さがマッチしてとても美味しかったです!
カレーを食べ終えて別の校舎に移ると、生徒らによるアボリジナル・アートの作成が行われていました。
とても色鮮やかで、眺めているだけで気持ちが明るくなります。そして最後には、美しい一枚の絵が出来上がりました。
長い一日でしたが、今日も、本校の生徒たちはバディやNCCの生徒さんらと元気に過ごしていました。
では、最後は、”Home Stay Journal”で締めくくりたいと思います。
(Student A)
I made an effort to listen to English, and to understand it in an English class, I learned segregation. I thought segregation was very important to learn in every country. In Australia, students can learn subjects in detail. Experiments are real, so I had a lot of fun in science classes. I’m interested in religion classes, so I’m looking forward to taking them.
(Student B)
My buddy was absent today, so I spent time with my roommate’s buddy. She is year 9. When I entered her homeroom, I was surprised because everyone was tall. I couldn’t believe they are the same age as me! Fifth and sixth period were Design and Technologies classes. Actually, the local students had sewing assignments, but we Japanese had nothing to do. I didn’t want to waste this time, so I talked to my roommates, her buddy and her friends. I was able to join their conversations and to work with sewing together! I was a little nervous before I talked to them, but I am very happy now! I learned it was important to have courage.
(Student C)
Today, I went to Night Markets with my host mother. I bought souvenirs and I ate mango soft ice cream. I have been to a foreign night market, so I was glad to go to an Australian night market. And I wasn’t able to talk much with my buddy and her friends today, so I would like to do my best tomorrow. I will always keep this in mind: Don’t forget to say to many people, “Thank you”.
NCCで過ごす中で私も感じたことですが、生徒さんたちはとても背が高いのです。寝る時間を尋ねてみると、20時台や21時台。「寝る子は育つ」という諺は本当なのかもしれない…と思わずにはいられない今日この頃です。
明日は、KurandaのRainforestation Nature Parkへ遠足です!
全員が元気に充実した一日を過ごせますように。
(引率 櫻井・塩入)