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高等部文化講演会 「未来の設計図を描く皆さんへ」

 高等部の今年度の文化講演会は、NTT株式会社にお勤めで、2025年大阪・関西万博NTTパビリオンの出展の担当部長である飯村栄彦氏をお招きし、飯村氏ご自身のこれまでの人生と、NTTが取り組んだ万博についてのお話を伺いました。

 飯村氏ご自身のこれまでの人生の中では、さまざまな人生の不安や葛藤を抱えながらも、オリンピックを目指してフェンシングに没頭したご経験や、これまでに誰も作ったことのないような「奇跡の」パビリオンを完成させることへの挑戦について、現代のAIテクノロジーを駆使して、色鮮やかな動画やスライドも用いながら説明いただきました。

 NTTのパビリオン作成では、戦略目標を明確にし、外部の手を借りることなく、社員主体で運営を進めることを徹底したことで、「仕事」を「使命」と感じた社員たちが力を発揮し、39万人の集客を実現することができたそうです。

 最後に、2024年のパリオリンピックフェンシング男子団体戦で金メダルを勝ち取った飯村一輝選手が、飯村栄彦氏のご子息であることを伺い、皆驚きの声を上げました。飯村氏がフェンシングを学んでいた時に指導者がいなくなってしまったピンチを、自らが学び教えて若手を育成する「数珠つなぎ」の方法で、チャンスに変えたこと、そしてその方法から始まった親子での成功への道に感動を覚えました。

以下は生徒の感想です。

・ゴールの見えない大きな挑戦をする時に、一人で戦うのではなく、仲間と共にポジティブマインドで戦うことが大切だとわかった。また、飯村さんは、指導者がいないなら、自分が教える立場になろうと逆転の発想をなさっていた。どれだけ絶望的な状況に陥っても、その中で自分がすべきことを明確に、かつ実行している姿がとてもかっこいいと感じた。

・環境のせいにして自分には出来ないと思っていることでも、自分の行動次第で良い方向に変えることができるということをは本当のことなんだと知りました。頭ではわかっていたけれど、自分には出来ないだろうと決めつけてしまっていたと。自分の可能性を信じて行動したいと感じることが出来ました。

・情報通信分野における技術革新の進展とともに、持続可能で省エネルギー型の開発を推進していく必要性があるというお話が特に印象に残りました。もともと環境課題に関心を持っていたため、ICT の領域でもサステナビリティが重要視されていることを知り、分野横断的な視点の重要性を実感しました。

・すごいことを成している人も悩みを抱えていて、上手くいくことばかりではないけれど、そういう時に自分ができることを考えて行動しているからこそ得られるものがあるんだなと知った。NTTの万博の動画を見たときに、ただの奇跡ではなくちゃんとしたサイクルを回していたから成功したと知ったときに、努力あっての成功なんだなと思った。

(高等部3年担当 平福)