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慶応義塾大学主催「小泉信三賞」に入賞

慶応義塾大学主催 第44回小泉信三賞(全国高校生小論文コンテスト)において、高等部2年の生徒が佳作に入賞しました。

https://www.keio.ac.jp/ja/about/learn-more/tradition/koizumi-contest/results.html

 

論文のタイトルは、「図書館の存在意義を問う」です。5つの選択課題の中から「自我作古」というテーマを選びました。このテーマを選んだきっかけは、ドキュメンタリー映画「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」を鑑賞したこと、そして短期留学時にニューヨーク公共図書館の前を通りかかったことです。これらの経験やさまざまな本、人へのインタビューなどをもとに、図書館の現代的な意味について問いかける論文を書きました。東日本大震災の時の移動図書館の役割にも触れ、図書館と人との在り方についても考察しています。また論文作成にあたって、本校の司書、司書教諭へのインタビューをおこない、「人」をレファレンス資料として用いた珍しい事例となりました。

映画「ニューヨーク公共図書館」鑑賞後の彼女の感想です。
「図書館は書庫ではないという考え方がすばらしい。ニューヨーク公共図書館は、子供向けの読み書き教室や点字の読み方を教えるといったいわゆる図書館らしい活動をするだけでなく、ネット難民を救うためにネット環境を整備したり、失業者向けに職を紹介するなどの活動もおこなっている。彼らの目的は孤立する人がいないニューヨークをつくることであり、図書館は社会のあり方を担うべきだと考えている。私は電子書籍の利用が進み図書館の必要性が問われ始めてきた今こそ、図書館の存在意義を問いたい。」

彼女の論文「図書館の存在意義を問う」は「三田評論」1月号に掲載されており、本校図書館にも置いています。日ごろから問題意識をもってニュースなどを見て、知りたいことが少しでもあったら、「図書館で調べる→わからなかったら相談する→わかる→考える→もっと知りたいことがわいてくる→・・・」という幸せなサイクルがうまれると、上手に図書館を使える人になりそうですね。

参考:映画「ニューヨーク公共図書館」公式HP http://moviola.jp/nypl/

(国語科 柴山、図書館 二井)



↑第44回小泉信三全国高校生小論文コンテスト
懇親会でのようす