学園ブログ

高3芸術概論 椅子ギャラリー見学

高3の芸術概論では、後期から椅子のデザインに関する授業を行っています。

まず初めに、美術室の廊下に設置している「イームズチェア」の鑑賞をしました。「イームズチェア」は、1970年ごろに制作された、教科書級の名作椅子。チャールズ・イームズがデザインし、世界で初めてFRPを使用し量産された椅子です。生徒たちは、サイズ、軽さ、丈夫さ、直しやすさ、座り心地、美しさ、価格(予想)、永続性などを、話し合いながら体感し、感じたことを簡単なレポートにまとめました。

その後、武蔵野美術大学の名作椅子ギャラリーの椅子コレクションから、好きな椅子についてのレポートを書きました。
そして先日、同大学の学芸員の方や教授の先生、ゼミの生徒の皆さんにご協力いただきながら、Zoomで見学会を行いました。
生徒たちは緊張していましたが、自分で調べたレポートを元に、積極的に質問をしていました。
椅子の素材や、作られた時代背景、作者の考えを深く学ぶことが出来たようでした。
本来であれば、大学に訪問して椅子コレクションに座らせていただく見学を予定していましたが、感染症対策の観点から、今回はZoomでの見学会となりました。ゼミ生の方々が生徒たちの代わりに座ってくれ、座り心地をレポートして下さり、画面越しでも臨場感を感じることが出来ました。
今後は、各自のオリジナルの椅子をデザインし、プレゼンボードにまとめて発表する予定です。
作品が出来上がったら、大学の皆さんからコメントを頂けることになっています。
生徒たちの探究活動は、まだ始まったばかりです。
これから、どんな作品たちが仕上がっていくのか楽しみです。
以下、生徒たちの感想より抜粋です。
・椅子が人々の暮らしとのつながりを持っていることも自分の中に今までない考えだったので新鮮でした。1時間あっという間に感じるほど楽しい時間を過ごさせていただきました。次は座る機会があれば座ってみたいと思います。ありがとうございました。
・この時代に合った椅子が作れるように悩みぬこうと思いました。退屈する隙が全く無い1時間でした。また機会があればお話を伺いたいです。ありがとうございました。
・この授業を受けてから家具屋に行く機会があり、椅子の形・素材・重さを見るようになりました。見た目がおしゃれでも座ってみるとぐらつきが気になったり、重すぎて家でのちょっとした移動でも大変かもしれないと思ったり、今まで考えなかった部分に視野を広げることが出来ました。
・調べた対象の椅子についてだけでなく、そこから関連、派生してその時代の背景や関わったアーティストなどを結び付けて教えて頂くことで、調べ物で終わるのではなく外の事にも目を向けてみることを今後心がけようと思いました。
(芸術科 美術 長峰)