学園ブログ

なでりんの福袋 図書館で福を呼べ

「なでりんの福袋」と題して、本日図書委員会では、昼休みに福袋企画をしました。
「福袋としては遅いのでは?」という高3の声もありましたが、ぎりぎり1月ですし、前からやってみたかったので決行しました。


まず、図書館にきたら生徒は「クイズ」を解きます。
これはNDC(日本十進分類法)の配置順に棚に差し込まれた案内板を探すもの。

案内版に描かれたキャラクターを見つけその名前を記入します。


例えば1類(哲学)は「ペラぺーラ」、8類(言語)は「もぐじろう」というように。
詳しくはこちら https://kumori.info/bp/

生徒は、このキャラクターを探しながら図書館を歩きまわります。そして、自然と「この棚にはこの分野の本が置いてあるのね……」とガッテンしていくという仕組みです。いつもなら時間をたっぷりとってオリエンテーションをする図書館ですが、今年度の中学1年生は感染症対策のためその時間がとれずすべて映像での図書館紹介となっていました。今日は、実際に一人ずつ思い思いに図書館探検をするいい機会となりました。
多くの中学生と、それから一部の高校生も、嬉々として参加していました。
 

 

きっとマスクの下は口がにんまりしていたと思います。
 

クイズを図書委員に添削(まるつけ)してもらい、全問正解した人は、福袋がもらえます。


といっても、この福袋の中には司書のおすすめの本が1冊入っているのです。それから小さなプレゼントも。
本は、「この学校にありながら、昨年1年間誰にも借りられていなかった(いい)本」から選びました。
秘められた思いは、「まだ出会ったことのない本に出会うチャンスをつくる!」でした。
そう、生徒が自分では選ばなかったような1冊との出会いをしてほしいという司書の願いがありました。
人はどうしても自分の好きな本、知っている本・作家しか手に取らない傾向があります。
ですが、今日だけは、本のほうがあなたを選んでやってきます。
自分では思いもしなかった本と出逢うことで、何かが変わるかもしれません。
そのきっかけになれば、と思い福袋を作りました。
本には1冊ずつ、司書のおすすめポイントを付箋に書いてメッセージをおくりました。

昼休憩になると次々と福袋はなくなりました。本日分として用意していた10個は昼休憩開始から15分間であっという間にさらわれたので、途中で6個追加したくらいです。

Y司書は、こんな思いをこめました。

「私は絵本を多く選びました。
時間がなくてなかなか本が読めない! という人も読みやすく、
でもそれだけではなく何か心に残ったり新しい考え方や知らなかったことに出会ったり
すこしほっとする時間が持てたり……。
いろいろ忙しいけど、たまには絵本読んでみませんか?」
Y司書の選書したのはこれらの本です。

N司書教諭の選書はこちら。

 

実は袋のイラストを描いてくれたのは英語科のサマンサ先生。


サマンサ先生は、絵も上手なのです。普段習っている先生の知られざる一面を知り、驚いている生徒もいました。
英会話の授業でも、先生とこれをきっかけに会話が弾むといいですね。

早速放課後には、絵本があたった生徒が読み終えて、本を返しにきました。
「ふだん読めない本が読めました。楽しかったです。」という感想が聞けました。
「数分で読めるシンプルな絵本。でも読み終わった後にずーんと響くものがあります。味方の顔、敵の顔ってどんな顔?」
というY司書による付箋がついたこの本は、谷川俊太郎の書いた『へいわとせんそう』Noritake 絵(ブロンズ新社)という絵本です。

中高生は絵本を読む機会がうんと少なくなりますが、じっくり味わうと文や絵、行間からいろいろなものが見えてきます。
司書のY先生は、以前保育士もされていたので、たくさんいい絵本をご存知です。
ちょっとした時間によむのにどの本がおすすめか、聞いてみるのもいいですね。

明日の昼休憩にも第2弾をします。
福袋と本との出会いを求めて図書館に来てみませんか?

(図書館 𠮷田・二井)