学園ブログ

食料安全保障 〜持続可能な世界を目指して〜 校内模擬国連大会

模擬国連同好会が発足して4年。メンバーは下級生にスキルを伝えながら同好会として少しずつ経験を積んできましたが、今年一年はほとんどの学外の模擬国連大会がコロナの影響で中止や延期となり、活動の機会に恵まれませんでした。しかしここは逆転の発想で、「では校内でやってみよう!」と立ち上がった高2生たち。半年間かけて初心者でも参加しやすいように事前の講習会をこまめに開き、卒業生からもヒアリングを行い、会場のレイアウトからプラカートづくりまで、すべて自分たちで行い、本日の午後に本番を迎えました。

議題は食料保障(Food Security) 。供給可能性(Availability)、入手可能性(Accesibility)、栄養性(Utilization)、安定性(Stability)を4つの柱に、すべての人が、いかなるときも、十分で安全で栄養価に富んだ食料に、物理的、社会的および経済的にアクセスできるために各国に何ができるかを話し合いました。

論点の1つ目として挙げられていた食肉消費に対する各国の考え方の違いからグループを作るのに予想以上に時間がかかり、決議案がどう仕上がるのか一抹の不安を抱えたまま下校時間を迎え、議場は帰宅後のZoomへ。

Zoomに議場を移してからは、主にグループごとで決議案のまとめに入りました。4つの論点に対する各グループの政策をまとめ、採決では無事2つの決議案とも可決されました。

初めてのフロント(議長・副議長)に緊張しながらも、英語と日本語をバランス良く入れて、会議を進行した部長、副部長。時間内に意見をまとめるために非公式討議を上手にリードしてくれた高2生。唯一の中学生ペアながらも果敢に動議を起こしていた中3生(Best Delegates・優秀大使にも選ばれました!)。進行がスムーズに行かないときにすぐに各国大使のヘルプに回ってくれ、決議案の書き方も親身に相談に乗ってくれた卒業生、高3生。それぞれの力が集結し、初めての校内模擬国連は成功に終わったと感じました。今回の経験が、各国の大使たち、運営生徒たちにとって新しい目で世界を見るきっかけになったと確信しています。(顧問 平福)