学園ブログ

中等部2・3年 精進講話 ~ゆめをみつけるタイミング~

11月29日(木)中等部2年生と3年生が講堂で精進講話を聞きました。今回講話をしてくださったのは本校の卒業生であり、陸上選手でもある山下千絵さんです。

山下さんは小学校4年生の時に交通事故で左膝から下を失くし、義足で生活をしています。どのようなきっかけで陸上選手となったのか、また、小学校時代から現在に至るまでの山下さんの人生について話を聞きました。

まず講話の冒頭で、実際に義足を履き替える様子や、義足を外した状態の足を見せてくれました。生徒たちは興味津々な様子で山下さんを見ていましたが、講堂内にはどことなく緊張感が走っているようでした。そこで、山下さんは自分の足を見せながら「可愛くない?」と言いました。生徒たちはあっという間に笑顔になり、講堂全体が明るい雰囲気に変わりました。山下さんは自分の境遇をネガティブにとらえるのではなく、明るくポジティブに話をしてくれます。生徒たちはその山下さんのキャラクターに心を掴まれているようでした。

その後、実際にどのように学校生活を送っていたのか、そして陸上選手を目指した理由について話を聞きました。日常生活の中で出来ないこともありましたが、自分がやりたいと思ったことは絶対にあきらめずに「とにかくやってみる」ことが大切であると山下さんは言いました。生徒たちに聞いたアンケートによると、この「とにかくやってみる」という言葉が印象に残ったようです。

また、生徒たちの心に響いた言葉として多く挙げられていたのは「義足と眼鏡は同じ」という言葉です。目が悪いから悪いから眼鏡をかけるということと、足が悪いから義足を付けることは同じであると山下さんは言いました。生徒たちは障がい者と呼ばれる人と健常者と呼ばれる人には何も違いがないのだということに、気付くことが出来ました。

最後に集合写真を撮り、講話は終了しました。講話が終了した後も生徒たちは山下さんの近くに集まり、義足を実際に持たせてもらったり、義足を外した状態の足を触らせてもらったりしていました。たくさんの苦労や悩みを乗り越えて、ポジティブに生きる山下さんの姿を見て、生徒たちも中学校での生活を前向きに送って欲しいと思います。

(中3担任)