学園ブログ

高3特別授業 教科横断 新聞記事や報道写真を読み解く (語学、美学の視点から) 

高3の特別授業で、英語・社会・美術の教科横断授業を行いました。

この授業では、ある事件の報道写真を見て「報道写真アートと呼べるか」という問いをたて、そこから美学の学びを深めていきました。
日本語以外の言語を学ぶことで生徒たちが広い視野を持ち、様々な視点に立って物事を考えることができるきっかけになるように、というねらいがあります。

授業は英語で始まりました。教員による体験談などを英語で聞いたり、その当時の様子をイメージをふくらませたりしてから、当時のニュースを英語で見て、英語の新聞記事を読み、何があったかをインプットしました。その後、報道写真を額縁に入れて飾られたものに英語のタイトルを当てはめるアクティビティを行いながら、今回の授業のキーワードを理解していきました。

美しい構図や色で構成された報道写真は、額縁に入れるとまるでアートのようです。美術の構図や色などの要素を再確認し、報道写真にもその要素があることを学びました。

「崇高」という美学の概念に触れ、惨劇の様子が悲劇ではあるがあまりにも「美しく」感じられたとしたら、このとき人々が感じた「美しさ」とはどういう感情をひもとくことで、美学で用いられる「崇高」(「ただ不快を媒介にすることによってのみ可能となるような快」)の概念について学びました。

最後に、人々に大きな衝撃を与えた報道写真から読み取れる「崇高」を、写真で表現してみることに。「手」を被写体に、英語のワードバンクの中からテーマを決め、美術で学んだ構図の要素も意識しながら制作にあたりました。

制作後は額縁に入れて鑑賞を行いました。光や構図を意識した素晴らしい作品が4点出来上がりました!どれも工夫が凝らされており、言葉の意味がよく伝わってくる作品です。

この授業を通して、物事を様々な視点から考えられるようになったり、他言語を学ぶことでより多くの情報を得られることに気づき、興味関心を広げて、大学での学びにつながっていくと良いと思っています。

『Light Shadow Terror』(左)『Terror』(右)

『Infinite』(左)『Revolt』(右)

(英語:柴生・大舘、社会:大金、美術:長峰)