高等部2年学習体験旅行(4日目 水俣)
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学習体験旅行の行程もいよいよ後半に入りました。今日は、長崎県を離れて熊本県の水俣に向かいました。
島原に宿泊した私たちの号車は朝からフェリーで熊本港に入り、一路水俣市を目指しました。水俣での昼食は、わっぱ飯。わっぱ飯は、修学旅行生たちに温かく、環境に配慮した器で食べてほしいという理由から提供が始まったそうです。その後、号車ごとに、茂道、親水護岸、水俣病資料館、百間排水口、水俣病歴史考証館などの、水俣病の関連地をガイドさんとともに巡りました。百間排水口は、チッソがメチル水銀を放出していた場所です。現在は使われていませんが、水俣病の被害、記憶を風化させないために、大切に保存する必要がある場所だと感じました。
水俣市立水俣病資料館では、水俣病の発生から現在に至るまでの問題の数々を、詳しく学ぶことができました。事前学習で得た知識も元にしながら、各々でたくさんメモを取る姿が見られました。水俣病がまだあまり世間に知られていなかった頃は、この病気は伝染するのではないかと噂されていたため、患者さんやその家族は周りの人々からの厳しい差別や偏見に苦しんでいました。症状がなくても、水俣市出身であるというだけで、就職ができなかったり、結婚を断られる人もいたそうです。今日のフィールドワークを通して、裁判や補償、環境の復元などが進んできてはいるけれど、問題はまだ続いているのだと感じ、過去のこととして学ぶのではなく向き合い続けていかなければいけない問題だと感じました。
明日は午前中に水俣病患者の方のお話を聴いたあと、鹿児島で薩摩焼の陶芸家・第十五代沈壽官さんの講演を聞きます。
3号車学習体験旅行委員より