高等部終業式

7月23日、高等部の始業式がありました。
世界では戦争や紛争が起きており、私たちが1学期を終え終業式を迎えられることは幸せなことではないか、という校長の言葉から話が始まりました。
長い休みに入りますが、自分自身を見つめ振り返ってほしい、と考えます。普段私たちはスマートフォンを介していろいろな人と関わっており、常に誰かと相対しながら過ごしています。そんななか、明確な答えを見つけられるわけではありませんが、孤独になり自分と向き合い、自分とは何か、どう生きていくべきか、自らの生き方についてあらためて考える機会を持ってほしいのです。
それから五つの気持ちを持つことの意味についても言及しました。人の人生は偶然の出会いや偶然の出来事によって決まる、とはアメリカの教育心理学者であるジョン・D・クランボルツ博士がその著書で言っていますが、そのとおりだと感じます。彼は①好奇心②持続性③楽観性④柔軟性⑤冒険心を持つことを推奨していますが、この五つの気持ちを持って自分と向き合っていってください。特にとことん悩んだら変化を厭わず挑戦する気持ちを持ってほしい。以上のようにして自分の生き方を真剣に考えると、道は見えてくるのではないかと考えています。
最初にお話ししたとおり、世の中を見渡すと不安なこともありますが、プーチン大統領を戦争犯罪で訴え、政治の流れに左右されず国際法に則り粛々と対処していく、と表明している国際刑事裁判所所長の赤根智子氏(『戦争犯罪と闘う 国際刑事裁判所は屈しない』2025 文春新書)の生き方を見て、やはり希望を捨ててはいけないと思いをあらたにしました。
暑い夏、体調に気をつけて9月には元気にあいましょう、という言葉で話は締めくくられました。
総務部