学園ブログ

オーストラリア・ホームステイ2025 12日目

オーストラリア滞在2週目に突入すると、一日一日が猛スピードで過ぎていくように感じます。

本校の生徒たちは、すっかり、NCCでのスクール・ライフのリズムに慣れたようです。それは何よりなのですが、一点、彼らと毎日を過ごして思うことがあります。それは、morning teatimeのこと。こちらの学校では、1・2時間目が終わると、morning teatimeに軽食を食べ、3・4時間目に授業を受けたのち、お昼ご飯を食べて、午後の授業に入ります。ですから、空腹状態でいるということがないのです。

オーストラリアに来て初めの週は、一日の学校生活で2度の食事を摂ることに慣れていない日本の生徒らは、食べ切れなかったお昼ご飯やスナックの残りを放課後にも持ち歩いていました。しかし、滞在2週目となる現在では、ほとんどの生徒が、ホスト・ファミリーに持たせてもらった全ての食べ物をきちんと食べ切っています。

このことから、家で朝食を食べてからお昼休みまで食事の時間がない環境に戻った時、どのような反応を見せるのか、個人的にとても気になるところです。夏休み明けの授業で、今回の参加者みんなに尋ねてみようと思っています。

さて、前置きが長くなりましたが、今日は、1時間目にMatthew先生の「Science(理科)」と2時間目にShixiang先生の「Chinese(中国語)」の授業を見学しに行きました。また、3時間目にはmass(ミサ)、5時間目には、日本語の授業において、本校生徒の班別出し物(折り紙トントン相撲)がありました。

1時間目の”Science”は、NCCの敷地内に併設するJames Cook Universityの大学院生さんによる特別授業です。

今回学ぶのは生態系。基礎知識や用語をワークシートで確認するのですが、(当たり前ですが)その全てが英語であるため、本校生徒らは悪戦苦闘していました。バディの生徒さんやアシスタントの先生にサポートしてもらいながら、なんとかワークシートを完成させます。

 

続いて、オリジナルの昆虫をデザインします。デザインした昆虫がどのような環境に住んでいるのか、そしてその環境に適した体の作りはどのようなものなのかという説明も含めて、各々が考えていきます。

NCCの生徒さんたちも、本校生徒らも、絵を描くのが上手でした。彼らが描いた絵を見て回りながら、説明を求めると、辿々しいながらも一生懸命に説明してくれました。ここで新たに気づいたことですが、アカデミックな分野になればなるほど、英語はもちろんのこと、母語である日本語であっても、物事を言い喩えたり説明したりすることが一筋縄ではいかないのです。英語科教員である私は、このような状況に直面すると、自身が学生時代に専攻した研究分野とは異なる分野にも足を踏み入れたくなりソワソワしてしまいます。非常に興味深い1時間目の授業でした。

2時間目は、中国語のクラスです。大学在学時、第二外国語として中国語の授業を選択していましたが発音の難しさに習得を先送りにした苦い過去がある中国語。生徒たちの授業見学をしつつ、再度挑戦する気持ちで教室に入ります。

授業の冒頭で、Shixiang先生は「授業目標」を提示されていました。先週から様々な授業にお邪魔して見学してきましたが、授業の「めあて」をこのように明確に示していらっしゃったのは、Shixiang先生が初めてです。もちろん、NCCの全ての授業を拝見したわけではありませんから、他にもこのようになさっている先生はいらっしゃるのかもしれません。

やはり、学習を進める前にまずそのレッスンを通して学習者は何ができるようになるのかどのようなスキルを身につけることができるのかが明示的に示されると、彼らが学びに向かう姿勢も変わってきます。

授業では、前時に習った各国の中国語名を発音しながら復習し、スパイ・ゲームというアクティビティーを行いました。一人の生徒がある国の出身者になりきり、他の生徒らは、中国語で、「あなたは⚪︎⚪︎の出身ですか」と尋ねていきます。質問することができるのは3回まで。質問された生徒は、「はい」または「いいえ」と中国語で答えます。このようにして、実際にスピーキング活動を行うことで、中国語特有の発音や音の聞き取りに慣れていきます。最後は、二人一組になり、中国語と英語の単語を一致させるゲームを行って、授業は締めくくられました。生徒たちの楽しみながら授業を受ける様子を見ていたら、自身の中国語に対する苦手意識が徐々になくなっていきました。

授業終了のベルが鳴ると、morning teatimeを挟み、全校生徒が、massのために体育館へ集合します。ホスト・ファミリーの付き添いで日曜日に教会に行った本校の生徒らもいましたが、ほどんどの日本人生徒にとって、これが、初めてのミサでしょう。私も、これが、人生初のミサへの参加です。

この日はちょうど、音楽の先生や音楽グループに所属する生徒がゴールドコーストでの遠征に出ていたため、ミサ曲の演奏は、楽器を演奏できる先生たちによって行われました。厳かな歌を歌うのかと思いきや、明るくポップな曲調の歌が多いのですね。

さぁ、5時間目は、本校生徒による「折り紙」アクティビティです。今回は、トントン相撲をするために、力士を折っていきます。

2名が生徒さんたちの前でデモンストレーションを行い、いざ、トントン相撲の始まりです!

ただ土俵を叩けばいいのではなく、力加減を調節しなければ、自分の力士が倒れてしまいます。その難しさも相まって、生徒たちは大盛り上がり!カメラを構えているこちらも、思わず笑顔になってしまいます。念入りに準備してきた甲斐がありましたね!

今日も一日、多くの授業を見学し、引率教員も充実した時間を過ごすことができました。最後に、Home Stay Journalに記された生徒たちの実りある時間について紹介したいと思います。

(Student A)

I took a general purpose class.  Students debated a topic.  There aren’t such debating classes in Japan, so I was very interested in the class.  Debating is very important for us to live in the society.  I thought Japanese government should adapt these classes.  Australian students have their own opinions and always speak out.  The debating skills are necessary for Japanese students.  I want to become a person who can debate a variety of topics in the future.

(Student B)

Today, my host family’s friend’s son visited us again.  We played with origami after dinner.  We folded various things such as cranes, wheeling tops, and pakupaku-san.  We flew paper planes, too.  I was glad to share Japanese culture with people who live in Australia.  I thought it was a precious experience.  

(Student C)

My host mother’s brother, his wife and their dog came to eat dinner with us.  He was a very funny and nice person.  We ate apple pie after dinner.  I was happy to spend time with my host family’s family because it made me feel like we really are a part of the family. 

 

学校でもホスト・ファミリー宅でも、良い時間が過ごせているようです。

あと2日!日本に帰るまで健康に過ごせますように!

 

(引率 櫻井・塩入)