ビブリオバトル いよいよ読書の秋
- 図書館教育
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図書委員会でビブリオバトルを開催しました。
発表者には、中等部3年生から高等部1年生まで、そして大人の3人が集まりました。みな、久しぶりのビブリオバトル大会とあってわくわくした表情でした。
発表者が紹介したのは3冊。
『六四五年への過去わたり 平城(なら)の氷と飛鳥の炎』(牧野礼著 七原しえ絵、くもん出版)。
これは日本史にヒントを得た歴史ファンタジーです。
小学生のころから大好きだったという歴史まんが。何種類もの歴史漫画シリーズが家にあり読み漁っていたそうです。
特に語呂合わせで年代を覚えるのが大好きだったというKさん。
自分の読み方を力いっぱい披露して、時には笑いをとっていました。
Aさんが紹介した『真相をお話します』(結城真一郎著、新潮社)も、聞く人の心をつかみました。
この本は本校の蔵書になかったため、自分の本をもってきて紹介してくれました。
ビブリオバトルは、自分の知らなかった本に出合えるのが醍醐味です。
おとな(司書)からも1冊紹介しました。
『僕たちは星屑でできている』(マンジート・トーマス著、長友恵子訳、早川書房)でした。
移民問題をテーマにした本で、詩の形態をとっている珍しい本です。
日本ではまだ珍しいように感じられますが、英語圏ではこういった詩の形式の小説は大人気だそうです。
英語で「verse novel」というそうでかなり流布しているとのこと。今後日本でももっと翻訳がたくさん出ると、読者も広がって浸透していくでしょう。まずは読んでみなければ! と感じた人も多かったはず。星型の形にちりばめられた詩も出てくるので探してみてください。
実は、お知らせがあります。
この本の訳者である長友恵子さんが、来月来校してくださることが決まりました!
11月10日に図書委員会主催で「翻訳家を囲んで座談会」を催すことになりました。
いま生徒からの質問をあつめたり本を読んだりし始めたところです。
翻訳の仕事、英語、語学を生かした仕事、本づくり、出版などに興味ある人がいるでしょう。
ぜひいっしょにお話を聞きませんか?
そもそも、こうやって「働くおとな」にじかに出合えることはとても貴重な体験です。
進路を決める、生き方を決める転機になるかもしれません。
さて、ビブリオバトルの質疑応答では、「それはどこで見つけた本ですか?」とか、「おすすめしてくれた人は誰なのですか?」という質問などがでました。
大接戦の末、チャンプ本に選ばれたのは『六四五年への過去わたり』でした。
図書委員会ではこれからもビブリオバトルを開催します。
図書委員以外の参加(発表する人も聞くだけの人ももちろん)募集しています。
ビブリオバトルの本は図書館に展示して貸出もしています。
ぜひ興味ある人は借りてくださいね。予約もできます。
読書週間が今月末より始まります。ひとり5冊まで、どしどし貸出ができます。
秋風も吹き始め、読書の秋の到来です。
(司書 松井・二井)