学園ブログ

中3美術館見学

中3の美術では毎年、美術館見学を行っています。
今年度は10月24日(金)と27日(月)の2日間に分けて実施しました。
上野では、東京都美術館で開催中の
「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」と、東京国立博物館のコレクション展を

六本木では、森美術館で開催中の「藤本壮介の建築:原初・未来・森」、サントリー美術館で開催中の「幕末土佐の天才絵師 絵金」を見学しました。

 

【東京都美術館 ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢】

映像や年表でゴッホの生涯を追いながら、ゴッホの作品や関連する画家の作品を鑑賞しました。
39年という短い人生の中でたくさんの作品を残したゴッホですが、生前は作品が評価されることはほとんどありませんでした。
ゴッホ亡き後には弟のテオやテオの妻ヨーやテオの息子ウィレムによってゴッホ作品が世に知れ渡るようになり、財団の設立や美術館の開館に尽力しました。作品だけでなく、直筆の手紙などもあり、ゴッホやその家族の人間性にも触れることができました。

テオの妻ヨーが書いた本もこれから図書館に入ります。『ヨー・ファン・ゴッホ=ボンゲル 画家ゴッホを世界に広めた女性』(ハンス・ライテン著、川副 智子 訳、NHK出版)

どうやってゴッホの絵が後世に残ったのか、分厚い本ですがもっと知りたい人はこちらも読んでみてください。

また、気軽に読んでみたい人は、弟テオが主人公の『にいさん』(伊勢英子作、偕成社)という絵本もおすすめ。5分で読めるけれど、もしかしたら一生心に残る1冊になるかもしれません。これは図書館のソファのうしろにある絵本コーナーにあります。

また中3の廊下には、東京新聞の日曜版に掲載されていたゴッホの記事も掲示しています。知りたいときに、見ておくといい記事です。

 

【東京国立博物館 コレクション展】

東京国立博物館は、日本と東洋の文化財を展示する、日本最古かつ最大の博物館です。本館、表慶館、東洋館、平成館、法隆寺宝物館の5つの展示館があります。今回は、本館と平成館を中心に見学を行いました。
埴輪や土偶、仏像に刀。様々な文化財や国宝を間近で見ることができ、生徒たちは熱心にメモを取っていました。

【森美術館 藤本壮介の建築:原初・未来・森

藤本壮介さんは、大阪万博の大屋根リングを設計した建築家です。最初の展示室には、これまでに藤本さんが手がけてきた建築の模型がずらり。天井からつるされていたり台に置かれていたりと展示方法も工夫されていて、生徒たちはワクワクしながら模型を眺めていました。
建築のスケールを体感できるような大きな模型もあり、模型の中を歩きながら構造なども見ることができました。

【サントリー美術館 幕末土佐の天才絵師 絵金

幕末から明治初期にかけて活躍した土佐の浮世絵師です。絵金の屏風は、今なお夏祭りの間に神社や商店街の軒下に明かりを灯して飾られています。あたかもろうそくの火に照らされているようなゆらめく光を背景に展示されていて、かなり趣きがありました。
額縁に入っておらず、舞台のように巨大な画面で眺める絵金の作品も、とても迫力がありました。
生徒たちはダイナミックな世界観に感動していました。

 

解散時間ギリギリまで見学している生徒も多々おり、楽しみながら見学できたようです。
東京には本当にたくさんの美術館があります。これをきっかけにして様々な美術展へ出かけ、興味関心を広げていってほしいと思います。

美術室にも図書館にもたくさんの美術館、博物館のちらしや招待券もあります。今だからこそ、見たいものがあります。ちょっとでも興味があれば実際に行って本物を見に行ってみましょう。人生を変える1枚、1冊、1つの美術があると思います。

(引率教員 長峰、黒井、二井)