学園ブログ

中3・高1特別講義 大学の学びを知る

中等部3年生と高等部1年生を対象とした特別講義をおこないました。

本校では、進路・キャリア教育のために生徒一人ひとりが自分の進路について目標を確立していけるよう支援しています。

毎年おこなっているこれらの講座も、高大連携プログラムのひとつです。
中等部3年生と高等部1年生は、自分が興味のある講義を各教室に分かれて聴きました。

生徒たちは、20の分野から来てくださった大学の先生から話を聴き考える中で、「学問」とはどのようなものか、そして大学とはどういうところかを知ることができました。

お招きした先生方のご専門はさまざまな分野にわたっています。

機械工学・医療工学・人間工学・社会科学、臨床心理学、異文化コミュニケーション、農学、医学、国際教養、法学、理学療法学、公衆衛生看護学など幅広いジャンルの方々です。

なかでも、慶応大学の機械工学・医療工学・人間工学・社会科学の先生は、今年初めて来ていただいた方です。「大学でできること 多様性とイノベーション」というテーマで話されました。

国際センターのお仕事もされている先生は、まず早慶戦スケート大会の様子を映像で紹介されました。学部学科のこと、留学の話、研究、倫理、多様性の話と話題が尽きることはなく、あっという間の1時間でした。

 

トロント大学の先生が昨日来られて交流した話から、量子コンピューターやロボットの研究室のこと、また最近特に気に入っているSFからアイデアがもらえるSci-Fi(サイファイ)Centerにも話題がおよびました。

機械工学科は最も伝統ある学術の一つです。気候変動を例に授業の一例を話されました。カリキュラムや全員必修科目である工場見学のことも知りました。工場見学先はアメリカ、タイ、インドなど1/2が海外へ行っていることを知って生徒は目を丸くしていました。学生が取り組んでいる研究を英語で発表している様子も映像で見せてもらいました。

タイの医学系大学とのコラボ授業では、学生が義足、義肢のデザインをしたそうです。どんな義足を作るといいかを互いに議論して発表する様子を見ました。勉強だけでなく交流会も多数あるそうです。

留学もたくさん準備されているので、楽しみにしてほしい、何度も話されました。

医療系と工学が合わさった、「インプラント型人工腎臓」の研究も紹介していただきました。

ヤギを使った実験は岐阜大学と共にしたそうです。命と向き合って研究する様子が見てとれました。「人への医療研究は大学内だけでやっていても意味がない。患者の手元に届けなくてはなりません。製品となって販売しなくてはならない。事業化する、ビジネスにする。大学には、そのためのスタートアップ組織があります」と力強く語られました。それを「雨ごいは雨が降るまでやりましょう!」という言葉でしめくくられたのも印象的でした。

医療に関わりたい、とひとことで言っても様々な分野があります。理工学、医学、看護、薬学、臨床工学技士、獣医学その他さまざま。先生自身もいろいろな人と関わりながら仕事をされているそうです。文化人類学やアート、心理学、当事者(ピア)、ダンスなどなど。

今あって昔なかったものはたくさんあります。例えばスマートフォン。今のスマホは、20年前のスーパーコンピュータと同じ性能だとのことです。それを今や皆が手のひらに持っているのです。

そう考えると、20年後のスマホは、「富岳」が手の中にある状況かもしれないといいます。世の中は変わっていくのだ、ということが大前提。平均賃金や多様性の話題も生徒の心に響いたようです。多様な人が集まることで、カバーできることがある。掛け算の方法で考える必要があることをアピールされました。

生徒のなかには、夢がまだない人ももちろんいます。でもよいのです。

「夢はまだ見つかっていないだけ! いつか見つかるのを楽しみに! 思春期の今、悩むことはめちゃくちゃ健全。独り立ちの練習をしているだけ。イライラするのは大人になりつつあるということです。」と先生はしめくくられました。

生徒たちは「学問」の一端を知り、自己の成長に思いをはせ、大学での学びにますます関心を深めたようでした。

(担当 二井)