学園ブログ

高3リーディング授業の紹介 ~世界を知る~

高3の全員必修リーディングの授業では、アルク社の「世界を読み解くリーディング」を高2の途中から読んでいます。この教材では大学入試で使われた長文を基に、さまざまな国際問題に触れることができます。

先日はパキスタンのペシャワール会医療サービスに所属し、医療活動をはじめ、用水路建設や寄宿舎建設にも携わっている中村哲医師について学びました。日本のメディアでは「悪」とみなされがちなタリバン政権への中村医師の複雑な思いを読み、イスラムへの偏見とメディア報道について考えさせられました。

また、バングラディシュで貧しい人に無担保・無利子でお金を貸し、最初はたった27ドルのお金の貸し出しからマイクロ・クレジットのシステムを作り、その後グラミン銀行を創設したモハメッド・ユヌス氏について、動画も使いながら読み進めました。「ただ与えるだけでは貧しい人はますます弱くなってしまう」というユヌス氏の考えに、慈善活動の在り方を学びました。

日々授業で学んでいることは、常に図書館にも伝え、連携をとっています。司書教諭の方ですぐに関連図書のコーナーが作られ、興味を持った生徒が休み時間にページをめくる姿が見られます。

夏休みの前には、いよいよ本格的な入試長文演習に入ります。どのような長文問題でも、ただ受験勉強のためだけではなく、社会の知識を得、仕組みを知るツールとして楽しんで読んでもらいたい、そう思いながら日々授業を進めています。 (英語科 平福)