学園ブログ

高等部2年九州学習体験旅行 第3日目

3日目の朝は早起きをし、宿泊先である「海と夕やけ」の前できれいな海と雄大な山々を見て、気持ちの良いスタートを切りました。午前中は水俣地区環境プログラムで相思社からのガイドの方々から様々なことを学びました。そのプログラムの中で、昨日の講演者が海の仕事をしている茂道を訪れました。きれいな水俣の海を見て、水質改善に尽力された方々の努力を目の当たりにすると共に、かつての水俣湾のように完全に元通りにすることはできないという事実も知りました。また、水俣病資料館では、現代文の授業で読解した石牟礼道子著『苦海浄土』で描かれていた患者さんの苦しみがより身近なものとして迫ってきました。また、水俣病慰霊碑の内部には水俣病で亡くなった患者さんたちのネームプレートがあると伺いました。そこに名前があるのは認定患者の方のみで、認定されずに水俣病患者として苦しまれていた方々がいることを忘れるべきではありません。現在、水俣は環境モデル都市を目指しており、ごみを捨てる際は時間帯を決め、町全体で相談しながら20項目ほど分別しているそうです。この活動を知った今、私たちも環境に対する意識をさらに高めていきたいと思います。

 

昼食にわっぱ飯を食べた後、私たちはフェリーに乗って天草下島へ向かいました。潜伏キリシタンで知られる世界遺産にも認定されている﨑津集落を案内していただき、日本で3カ所しかない畳敷きの﨑津教会を訪れました。キリシタンの方々が数百年の間伝統を繋いだことに強い信仰心を感じ、「ここは変えられない」という自分なりの信念を持ちたいと思いました。そして、本日最後に大江天主堂にて、シスターの方に講演をしていただきました。講演に先立ち、平和を皆んなで願いました。そこで「これからの次世代を担っていく私たちには、ぜひ頑張って自分に与えられている『固有の召命』を掴んで欲しいと思っています。そして幸せな将来を生き抜いて欲しいと思います。生涯をかけてでも、苦悩してでもいい、自分のミッションを促すもの見つけてください」とおっしゃっていました。どれだけ時間がかかるものでも自分がやるべきことを見つけ、やり遂げたいと思います。(学習体験旅行委員)