中3探究 田園調布スイーツプロジェクト
- 授業・HR
- 探究

2学期の探究の時間が始まっています。
田園調布といえば、どんな手土産を思い浮かべるでしょうか?
中等部3年生は、 田園調布を代表するスイーツを開発するプロジェクトを始めています。
学校近くの米粉シュークリームのお店はづきさんなどにご協力をいただいています。https://hazuki-cream.com/about/
「田園調布」ならではのスイーツにはどんなものができるでしょうか。
名付けて「田園調布 スイーツ プロジェクト」です。
夏休み中にあちこちに取材に行ったり、家庭内で親や姉妹に調査をしたりした生徒たちが多くいました。
なかには、田園調布にある様々なお店に行き、田園調布といえばどんなことを想像するか、どんなスイーツが食べたいか聞いて、自分たちが作成したプロトタイプ(やそのデザイン)についての感想などをまとめた班もありました。
商品を開発するときには、具体的にユーザーを設定することが大事です。
同級生の姉や、学校内の教員など身近な人をユーザーに設定した班が多くありました。
なかでも、副教頭先生をユーザーにした班は、タルト自体を田園調布の街並みになぞらえた半円にし、放射線状に線をのばすデザインを考えました。
メンバーによると、クッキーや最中と迷ったのですが、タルトにした。その理由は、タルトを切って食べながら家族でわいわいいいながら会話が弾むように、とのこと。タルトは抹茶味にして、下の台の部分はレンガのようにデザインする、などアイデアはふくらんでいました。抹茶にしたのは、田園調布の街並みが緑豊かだから発想した、とのこと。
また副教頭先生に第1案を持って行ったときに「でも、タルトって切るのが難しいんだよな」というひとりごとをぼそっと言われたのを班員がきっちり聞き取り、次の第2案に生かしていました。コミュニケーションを大切にして、さらに良い案を考えていく態度も評価され、この班はクラスの代表として選ばれました。
インサイトを考えるのは難しかったかもしれません。しかし、どの班も、デザイン思考をまわしていることが、すばらしいと講評されていました。
ほかにも、多彩な案がたくさん。
デザインにも凝っています。
渋沢栄一や旧駅舎をモデルに意匠をつくる、銀杏並木にちなんで銀杏の葉のかたちにするなどいろいろ。多摩川に自生するナデシコは本校の校章にもなっていて、これをとりいれたいと提案する班もありました。
また、亀甲山古墳(南武蔵を代表するといわれる多摩川流域最大の前方後円墳)をモチーフにした前方後円墳型のクッキーを提案する班もありました。土曜プログラムや授業で触れた生徒が発想したのでしょうか。なかなか巷では、田園調布=古墳 とは根付いていない昨今ですが、斬新なアイデアでよいのでは? と思いました。
スイーツの内容も、桜の餡をいれたワッフルや、銀杏(銀杏)を餡にしていれたワッフルを提案する班も。
お土産を選ぶ・購入するというシーンも、「遠方に住んでいる親戚に贈る」「近所の人にあげる」「自分のために買う」など。
個包装にして、箱いっぱいに詰める案も多くみられました。小腹がすいたときに「ちょこちょこ」食べられるようにチョコ味で、……と提案する班もあり、笑いも出ていました。なかにはじゃがりこが人気があるから、じゃがりこの先になでしこの花を咲かせるようなデザインを考えたい、とする班もありました。
見た目が重要、と何度もつたえる班もあり、箱にもデザイン性を重視しているようです。
今回は、地元の茶舗や交番の方をユーザーにして聞き取りを行った班もありました。
企画書をもとにデザイン画やプロトタイプを作り、フィードバックを何度も繰り返して試行錯誤した班もあり、これからの商品の「育ち」が楽しみです。
(担当 二井)