学園ブログ

図書員会ビブリオバトル

昨日、図書委員会でビブリオバトルを開催しました。

今回は発表者に教員を招いてのスペシャル回でした。

生徒の発表者は、中等部2年生2人でした。

最初に発表者が紹介したのは、『常識のない喫茶店』(僕のマリ著、柏書房)。これはエッセイです。

日本に実在する(した?)喫茶店での日々を、元従業員が描いたものです。発表者である中等部2年生が、変わったマスターや嫌いな客への対応の仕方など数々のエピソードを話しはじめると、聞いている生徒たちの中から次々笑いがこぼれました。

2人目の発表者は『白狐魔記 源平の風』(斉藤洋著、偕成社)を紹介しました。

平安時代が舞台となったこの小説は、人間の言葉がわかる狐の視点で、源平の戦いを中心に話が進んでいきます。

「これを読んで人間がなぜ争いをするのか考え直した。それまでは人間が争ったりするのに疑問はなかった。しかし、狐の視点で描かれていると、なぜ人間は争うのか? それは何かのため、何かを得るためだということがよくわかる」と読後感を語りました。

最後は、特別ゲストの教員から『ハーモニー』(内田計劃著、早川書房)の紹介がありました。

「これはSF小説です。完璧な社会を壊すために、ある事件が起こります。人間の意識とは何なのか、深く考えさせられます。

早逝した著者は、人生の長い時間を病院で過ごしたそう。そこで死や生について考え、この小説が生まれたのでしょう」と熱い思いが語られました。

発表後の質疑応答では、「それをおすすめしてくれた人は誰なのですか?」という質問がでました。

「同じ社会科の教員です。その友人は、本だけではなく、映画などもおすすめしてくれるんです」という答えに生徒たちはうなずいていました。

まれにみる大接戦の末、チャンプ本に選ばれたのは『ハーモニー』でした。

図書委員会では引き続き、ビブリオバトルを開催します。図書委員以外の参加も募集しています。

ビブリオバトルの本は図書館に展示し貸出も開始しています。

今日の放課後には、紹介された本を2冊も一気にかりて帰る強者がいました。

ぜひ興味ある人は借りてくださいね。予約もできます。

読書週間が始まっています。ひとり5冊まで、どしどし貸出中。

来週の図書委員会では、言葉遊びゲームを高等部2年生が考案中です。お楽しみに。

(司書 松井)