学園ブログ

高等部講堂朝礼

NHKのテレビ番組で、クロード・モネの絵画「睡蓮・柳の反映」の復元プロジェクトが取り上げられていました。絵画の消失してしまった部分を、白黒の状態で探し出すことに成功したものの、どのように色を付けていけばいいのか戸惑ったそうです。そこで、AIにモネの作風を学習させて色付けを施したところ、黄色を用いた明るい色合いの絵画が完成しました。専門家たちは違和感を覚え、その理由が、若い頃は明度の高い色を用いていたモネが晩年、落ち着いた色を多く使うようになったことにあるのではないか、と考えました。AIにモネの晩年の作風を学び直させてから再び色を塗ったところ、始め黄色で塗られていたところは青や緑に置き換えられ、違和感は消えたそうです。

 

校長先生は、一度目の彩色が明るすぎることに気付くことのできた人間の力、そしてさらにその理由を探し当てることができた人間の知恵、それらの偉大さに感銘を受けるとともに、人間とAIの共同があればこその無限の可能性を感じたとおっしゃっていました。人間だけ、AIだけではできなかったことも、2つを組み合わせることで可能にすることができます。

 

もうすぐ夏季休業に入ります。私たち生徒も様々な可能性を広げるために、自ら好奇心や専門性を探求していきたいと感じました。(高等部3年 生徒週番)