学園ブログ

オーサービジット「尾木直樹先生と語ろう」を開催しました

2020年11月12日(木)午後、朝日新聞主催のオーサービジットとして、教育評論家で「尾木ママ」の愛称でも知られる尾木直樹先生が来校し、授業をしてくださいました。これは、ベルマーク事業団の活動の一環として図書委員の生徒が7月に応募し、尾木先生が本校を選んでくださったものです。幸運が何重にもかさなりました。将来のキャリアプランの参考にもなるだろうと図書館・進路指導部と合わせての開催にしました。

 

事前の調査で、生徒・保護者の参加希望者数が600人余りに及んだことから、講堂で直接お話を伺うだけでなく、なでしこホールと会議室、1階プラザの3つの別会場も用意して、ライブ中継を行いました。授業開始から30分前に開場した時には、すでに大勢の生徒・保護者が開場前に集まり、尾木先生の講演を心待ちにしていました。

授業は、図書委員の生徒による司会・進行のもと、事前アンケートに書かれていた尾木先生への質問・悩みごとに、先生が答えるかたちで進められました。将来の進路が決められないという悩みに対しては、御自身の中学・高校でのつらい経験をお話してくださいました。「学校でつらい経験をしたからこそ、生徒の気持ちがよくわかる良い先生になれる」という尾木先生のお母様のアドバイスで教員になってから、教育評論家となり、バラエティ番組に出演して「尾木ママ」と呼ばれるようになるまでをユーモアを交えてお話くださり、人生は偶然の連続で、将来の進路選択のきっかけはどこにあるかわからないとアドバイスしてくださいました。

また、日本の教育を変えたいけれども何をすればよいかわからない、という悩みに対しては、日本の大学受験や進路指導の問題点をあげ、日本の「常識」が諸外国の教育と大きくかけ離れていることを紹介しながら、これから求められる学力はIQではなくHQ(人間性指数)で、新しい価値を創造する力、複雑な諸問題への調整力、自己分析力を身につけて、自分の考えに自信を持って世界に目を向けて欲しいと励ましてくださいました。

講演のなかで尾木先生は、小松左京 著『復活の日』や出口治明・鹿島茂 著『世界史に学ぶ コロナ時代を生きる知恵』、シャレド・ダイアモンド他 共著『コロナ後の世界』など、オススメの本を紹介してくださいました。図書館に入っている本もありますが、まだ蔵書にない本はこれから早速購入したいと思います。

今日の尾木先生の話を受けて、世界がぐんと広がり、もっとこれも読んでみたい! と意欲を持った生徒が明日からも図書館に集いそうです。

なお、ブログに載せている写真は、中等部3年の写真部に所属する図書委員が撮影してくれたものです。プロのカメラマン顔負けの大活躍でした。

今日の特別授業のことは、今後、朝日新聞のWeb版「好書好日」に12月くらいに掲載されるそうです。2月を目途に朝日新聞の紙面でも紹介されます。お楽しみに。(担当 進路指導部 村越・図書館司書教諭 二井)