学園ブログ

夏目漱石の初版本、撮影される 

本校が所蔵している夏目漱石の『吾輩は猫である』初版本がこの夏,脚光を浴びました。

みなさんは,NHKの「漢字ふむふむ」という番組を知っていますか? 漢字のふしぎをなぞときする5分間の番組です。

「毎日目にする漢字の意外な物語を深掘り! 日中で同じ漢字なのに意味が違うのはなぜ? 日本で独自の進化をとげた歴史にふむふむ!【小野こまっち・近藤春菜 熊悟空・劉鍾德】NHK HPより

https://www.nhk.jp/p/ts/GPLRJ11ZWG/

なんと本校図書館所蔵の『吾輩は猫である』初版本が注目されたのです。
夏休み中にNHKの撮影に協力しました。

番組の放送日時は
9月6日(火)23:15〜
NHK Eテレにて放送されます。

9日(金)12:15〜
再放送もあります。

5分と短い番組ですが,お時間があればぜひ見てください。どういった理由で漱石の初版本が選ばれたのか,どんな「漢字」が注目されたのかは番組を観てからのお楽しみ。

番組担当の満吉健太郎さんによると,都内で漱石の『吾輩は猫である』初版本が直に見られるのは国立国会図書館と本校だったそう。でも国立国会図書館所蔵の本は,貸出ができません。撮影ももちろん不可。

ということで,撮影可能なのは本校しかない! ときまり依頼を受けて撮影に至りました。

いつもは赤本の棚の上でひっそりと陳列されているこれらの初版本。(『吾輩は猫である』上中下巻の単行本はアクリルケースの中に常時展示中)なにげな~く展示されていましたが,じつは国立国会図書館にもおいてある貴重本なのです。1912(明治45)年に発行されたこの本は,退職された教員が2010年に寄贈してくださったものです。

この日ばかりは、漱石の初版本がまばゆいばかりのライトを浴びて1時間半の「取材」を受けました。

1926年に創立された本校には,実は貴重な本があります。ほかにも、漱石直筆の手紙(友人であった若月保治さん宛の私信・額装して展示中)や武者小路実篤の手紙などもあります。気になる人は図書館までお越しください。実物だけが持つ存在感を感じられるでしょう。

(図書館 二井)