キャベツは江戸時代にはなかった
- 図書館教育
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「キャベツは江戸時代にあった。ウソかホントか?」
こんな問いかけから今日の中等部2年生へのブックトークは始まりました。
こたえはウソ。
キャベツは明治時代に日本にやってきました。
野菜や果物も、時代を追って次第に日本に入ってきたものがたくさんあります。
いま中等部2年生は、食をテーマに毎年調べ学習をしています。
今日は家庭科と図書館の協働授業をしました。
ちょうどおととい山形県から帰ってきたばかりの中等部2年生。
山形県で食べた郷土野菜の話題をきっかけに『地野菜・伝統野菜』(名堀知佐子 監修、こどもくらぶ 編、丸善出版)をはじめ、世界で初めてできたポテトチップスのことを『せかいでさいしょのポテトチップス』(アン・ルノー文、フェリシタ・サラ絵、千葉茂樹訳、BL出版)などを通して紹介しました。
ブックトークのテーマは「ふだんの、くらしの、しあわせ ~食のまわり~」。
食は毎日のことですが、ただ単に栄養をとりいれるだけでなく、人にとって気持ちの安定や安らぎも得られる要素です。
生徒に約10冊の本を紹介しながら食に関するテーマ決めへと誘いました。
食品添加物、食品ロス、郷土料理、こども食堂・・・・・・食をめぐるテーマは多岐にわたります。
そして、何を選んで買うかということは社会と密接につながっています。
ブックトークを聞いた後は、生徒は各自マッピングをしました。一人ずつ気になった本を手にして、じっくり読む時間も作りました。
最後には、私が学校の近くにあるこども食堂を見学したときの様子を写真を交えて紹介しました。
本校の講師も手伝っている、こども食堂「こつな夜かふぇ」は学校から歩いて8分ほどの近所にあります。
こんにち日本の子どもの7人に1人は貧困状態にあると言われています。それはここ世田谷区でも同じです。
こんな近所にこども食堂があったことに驚いているようでした。
今はお弁当を配付しているそうです。いろいろなところから寄付されたお菓子や缶詰などもお弁当と一緒に各家庭に渡しています。
下の黒い布袋には、生理用品が入っています。「生理の貧困・平等」を考えるきっかけになりました。
身の回りのニュースをみても「自分ごと」としてかかわっていけるよう、
食を通して社会とつながる気持ちや姿勢を育んでほしいと願っています。
(図書館 二井)